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磯子区版 公開:2013年1月31日 エリアトップへ

神奈川県公立高校 新入試制度がスタート 「学力検査」、比重は各校判断

教育

公開:2013年1月31日

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 神奈川県公立高校の入試制度が、2月1日募集開始の2013年度入学者選抜から変わる。これまで前期・後期の2回だった選抜機会が1回となるなど、大幅な変更は9年ぶり。

 新制度は、全受験生を対象に「学力検査」と「面接」が課せられることが柱。前後期だった選抜機会を一体化し、全ての公立高校で「共通選抜」が実施される。一部の高校で採用していた独自問題による学力検査はなくなり、共通問題となる。

 共通の検査以外に、学校・学科などの特色に応じた「特色検査」を実施する高校もある。市内では、横浜翠嵐・希望ヶ丘・柏陽が自己表現検査として「作文」を実施。光陵・田奈・釜利谷・二俣川看護福祉は「スピーチ」、神奈川総合が「グループ討論」、YSFHが「記述」を実施する。また、荏田の体育コースなどでは実技検査も行われる。

 選考は「学力検査」(特色検査)、「調査書」「面接」の全てを活用して判断されるが、各校の比重はそれぞれ違う。市内の全日制普通科34校のうち、横浜翠嵐と鶴見が、学力検査に6割の比重を置いた。面接は全ての学校が2割。横浜翠嵐高校の渡辺英司校長は「調査書を軽視しているのではなく、翠嵐が求める真の力を見るための選考基準とした」と話す。

調査書の評定扱いに不満も

 受験生を指導する教育現場にとって、選抜期間の短縮や選考基準の簡素化によるメリットは大きい。県教育委員会は「前期の合格者と後期の受験者が混在し、授業指導が困難だった。選考基準が複雑だったため、進路指導の負担にもなっていた」と分析する。

 県公立中学校長会で進路委員会の委員長を務める、市立根岸中学校の池田佳昭校長は「選抜期間が短くなり、1月も落ち着いて学校生活ができる。また、前制度は各高校の選考基準が複雑で、それによる調査書の記載ミスが多かった課題も解決される」と評価する。

 その一方で池田校長は、新制度では調査書の比重が小さく、学力検査、特色検査を重視している学校があることに疑問を呈する。「3日間ほどの学力検査と面接の結果が重視され、中学校で3年間真面目に取り組んできた生徒がどう評価され、選考に結びつくのかがわからない。また、学力検査、面接、特色検査を実施することは生徒に大きな負担をかける」と指摘する。

 受験生からは「前例がないので多少の不安はある」という声も聞かれる。池田校長も、面接での評価基準が見えず、中学校として指導の目安がわからないことを挙げ、「県教委として初めての選抜の振り返りをして次年度に改善してほしい」と話した。

 募集開始は2月1日、学力検査は15日。詳細は、県教委のホームページで公開されている。
 

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