磯子交通指導員会の会長として、地域の安全向上などに取り組む 室井 烈さん 栗木在住 68歳
事故防止で社会貢献を
○…秋の交通安全運動をはじめ、区内で交通事故防止活動に取り組むボランティア団体、磯子交通指導員会。その会長職を13年間務める。最近の事故状況については、「車の事故は自動停止機能なども普及し減っていくと思う。今は特に、自転車や歩きながらのスマホが危ない。あとは、高齢者の事故防止PRも必要だね」。穏やかな口調も、その表情は厳しい。
○…指導員になったのは37年前。当時、自転車の防犯登録は地域交番への届け出となっており、自転車販売店の店主として頻繁に交番を訪れていた。「それを知っていた町内会長から頼まれてね」と理由を語る。その数年後には、第二次交通戦争と呼ばれる交通事故死亡者急増の時代に。通学路などに立っては、交通の安全を守り続けた。
○…出身は栃木県。「父親が小学校教諭で異動が多く、友達もできにくかった」。高校生の頃、横浜へ。進学した青山学院大学ではワンダーフォーゲル部に所属し、夏は登山、冬はスキーを楽しんだ。「長期休みは1カ月、山にこもったね。スキーもリフトも使わず、2日間かけて山を登って、滑り降りてくるような」と、嬉しそうに思い出を語る。卒業後、外資系企業に入社。結婚を機に、妻の実家である自転車店を手伝うように。その後独立して栗木で開業した。当時は洋光台の入居が始まったばかり。折からの自転車ブームもあり、店頭に並べたそばから、自転車が売れたという。
○…2人の娘は嫁ぎ、今は妻と2人暮らし。時折5人の孫が遊びにくるそうで「幼稚園みたいで大変だよ」。その言葉とは裏腹に、目じりは下がりっぱなしだ。地元商店会の会長や自治会役員など役職多数で「趣味を見つける時間もない」と苦笑い。座右の銘は”継続は力なり”。「できる限り指導員を続けて、少しでも世の中のお役にたちたい。そのためにも体が丈夫じゃないとね」。長年の活動への自負を胸に、安全を見守る。
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