磯子音楽祭 5団体が「世界の音色」披露 過去の課題受け内容一新
今年で第3回となる磯子音楽祭が12月13日、磯子公会堂で行われる。過去2回で生じた課題を受け、今回は区民文化センター杉田劇場が中心となって内容を一新。出演団体が世界の音色をテーマに楽曲を披露し、公演全体を通して楽しめる音楽祭をめざす。
磯子音楽祭は「文化芸術活動が活発な磯子区」をスローガンに、地域の音楽活動の発展に力を入れた2013年に初開催した。区と区民文化センター杉田劇場が共同で主催したこれまでと変わり、今回は杉田劇場が単独で企画・主催する。
出演団体は昨年区栄誉賞を受賞した「洋光台第二中学校木琴部」をはじめ、区内の子どもたちが多く参加する「横浜少年少女合唱団」、バンドマスターが杉田出身の「しわしわーず」(洗足学園音楽大学)、浜中学校の卒業生などが参加し、杉田地区のイベントへの出演経験も豊富な「ブラス・カスミッシモ」など、区内外で活躍する5団体。ステージ構成では「音楽で巡る世界の旅〜磯子から世界に羽ばたこう〜」というテーマに沿って、各団体が「世界の音色」をテーマに演奏を披露する。当日演奏されるのは、ビッグバンドによるアメリカン・ジャズや、カリブの楽器「スティール・パン」による演奏、日本で親しまれる童謡などだ。第一部の最後には人気の抽選会、フィナーレには各出演団体と会場が一体となって歌うプログラムも用意され、来場者に公演全体を楽しんでもらえるよう趣向が凝らされている。
有料化も「全体楽しんで」
過去2回の公演では「出演することが団体のステータスになる」「団体と会場がつながる」をコンセプトに設定。初回の総入場者数は約1千人以上、翌年は約850人以上と会場の規模を超え大盛況となるも、各団体の活動発表会のような雰囲気だった点や、演奏時間の誤差が積み重なり終演時間が大幅に遅れたこと、目当ての団体が終わると会場を後にする来場者が多く見受けられたことなど、課題も多く発生した。
これらを受け、区内の文化芸術の発信拠点としてさまざまな音楽団体とのつながりが多く、音楽イベント実施のノウハウを持つ杉田劇場が中心となって、地域の音楽文化に深い愛着を持てるような音楽祭への見直しが進められた。
公演中の入退場者が相次いだことを受け、これまでの入場無料から、全席指定500円のチケットを販売。活動発表会のような雰囲気を無くし、観客には公演全体を楽しんでもらおうと、テーマ性のあるステージを企画した。杉田劇場の中村牧館長は「会場の全員で一体となれるステージを準備している。区民の方々にとって、磯子の冬の風物詩となるような音楽祭にしていきたい」と話している。
音楽祭は12月13日、磯子公会堂で午後2時開演。前売り券は杉田劇場で販売している。
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