高齢化率が区内で最も高いとされる洋光台。同地区では、地域住民の寝たきり予防や健康寿命延伸をめざし、独自の健康づくり体操「洋光台フィットネス」を考案した。現在、製作に携わったプロジェクトチームが中心となり、地域内への普及活動を進めている。
洋光台フィットネスは、音楽に合わせ、椅子に座った状態で手指や体幹、脚などの全身を動かす体操。約5分の長さで、気軽に体を動かしながら寝たきりの予防や健康寿命を延ばせるようにと考案された。
洋光台は区内で最も高齢化率の高い地域で、65歳以上の高齢者の割合が40%を占める地区もある。近年では、体の衰えから団地の階段の昇降が難しくなったり、地域活動から足が遠のいたりする高齢者が増えるなど、住民の健康に関する問題が深刻になっていた。
同地区社会福協議会の遠藤洋子会長は体操考案のきっかけについて、区が2013年に開いた「スイッチON磯子全体研修会」で紹介された茨城県内のオリジナル体操を挙げる。「簡単な体操を毎日続けることで寝たきりを予防できると聞き、洋光台でも体操を作って地域の健康づくりに取り組めないかと考えた」と話す。
14年4月には洋光台地域ケアプラザの調整により、関係者らが参加するプロジェクトチームを発足。チームのメンバーで市シルバー体操レクリエーション指導員の猪俣久子さんが体操を、ピアニストの御子柴恵美さんが音楽を考え、15年4月に発表した。猪俣さんは「肩甲骨や体幹など各部位を効果的に動かし、健康づくりにつながる内容」と話す。解説書やDVDを作成し、11月には普及を担うリーダー養成講座も開催。26人が担い手に登録された。
現在はそのリーダーたちが元気づくりステーション等の地域活動で普及を始めている。同時に、4月からスタートする第3期磯子区地域福祉保健計画の地区別計画案にも「洋光台フィットネスによる健康づくり」を盛り込み、普及に向け準備を進めている。遠藤会長は「洋光台オリジナルの体操。『体操をしているから元気』と言ってもらえるくらい、地域の方に愛していただければ」と話している。
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