全国教員柔道大会で2連覇を果たした神奈川県チームの大将を務めた 紫牟田 武徳さん 市立岡村中学校勤務 29歳
柔の精神を教育に
○…昨年に引き続き大将としてチームをまとめ、全国教員柔道大会2連覇を達成した。「昨年の優勝はとても嬉しかったですが、今年はどちらかというと、責任を果たせてほっとしたという気持ちのほうが強いですね」と、正直な気持ちを語る。次の大会を見据え「3連覇めざしたい。私自身も再度、大将に選ばれるよう、覚悟をもって準備していく」と表情を引き締める。
○…福岡県出身。柔道との出会いは6歳。同級生より体が大きく、元気があり余るやんちゃな子どもだった。「親に連れられて、気付いたら柔道着を着て、柔道場いました」と、苦笑い。しかしすぐに頭角を現し、小学1年から県でも決勝戦の常連に。中学では全国2位、高校では3年間、九州大会で3連覇、東海大学でも全国3位になるなど活躍。大学院へと進み、先輩である井上康生氏の後を受けて大学のヘッドコーチも歴任し、ロンドン五輪の銀メダリスト、中矢力選手などの指導にあたった。
○…27歳のとき採用試験を受け、横浜市の保健体育科教員に。「コーチとして後輩たちを教える中で、指導することの面白さを肌で感じました」と、当時の気持ちを振り返る。初任地である岡村中での勤務も3年目、2学年の担任も務める。柔道部顧問として「初めて柔道をやる子に指導することはとても楽しい。究極的には柔道に限らず、体を動かすことの面白さを伝えられたら」と、夢を語る。
○…8月半ばに結婚し、今は藤沢で妻と2人暮らし。趣味は料理。「料理は下準備、調理、片付けなど、段取りの良さが反映されやすい。昔から遊びも柔道も事前に作戦を立て、一つずつ行っていく頭脳プレーが好きなんです」。データ野球を提唱する野村克也氏の本も愛読する。教師としての座右の銘は”協力と我慢”。「教育はすぐに結果が出ないもの。我慢して見守ることが大切」。”柔”の精神と柔らかな笑顔で、子どもたちの成長を支える。
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