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港南区・栄区版 公開:2011年2月10日 エリアトップへ

久良岐公園 市電撤去、一転保存へ 改修方法や費用は未定

公開:2011年2月10日

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フェンスで囲われ、無惨な姿で展示されている市電
フェンスで囲われ、無惨な姿で展示されている市電

 開園から35年以上が経過した久良岐(くらき)公園では、平成22年度より26年度まで再整備が行われている。園内に展示され、現在は老朽化で立ち入り禁止になっている「横浜市電」については、撤去して代替施設を再整備する予定だったが、地元住民らの要望もあり、現在は保存の方向で検討が進む。

 問題の市電は久良岐公園東口から程なくのところにあり、昭和48年の公園開園時より展示されている。車両は47年に市電が全廃したときに払い下げられたもので、公園を管理する南部公園緑地事務所が引き取った。

 磯子区の横浜市電保存館の大保光興(おおぼみつおき)館長は、「車両は1150型で、保存館にも所蔵されていない型。現存しているのは同公園にある車両のみだと思う」と、その希少性を説明する。

 市電が展示された当初は親子連れで賑わったが、現在は長年の風雨や悪戯で窓ガラスはなく、車両は赤錆びで覆われている状態。数年前からは「老朽化で床が抜ける危険性がある」として、フェンスで囲って立ち入り禁止となっている。

 同事務所は市電の屋外展示という性質上、保存する意識が薄かったとした上で、「悪戯の問題もあって老朽化が進んだ。これまでに補修など行ったことはない」と現状に至った経緯を説明する。

 この市電以外にも公園施設の老朽化が目立ち、同事務所と環境創造局公園緑地整備課は公園の再整備を検討し始め、地元連合町内会に対して説明会を開き、平成22年3月に公園のバリアフリー化を中心に再整備計画を固めた。市電については、保存を望む強い意見が出なかったため、「撤去して代替施設を整備する」と発表していた。

 しかし、その後数名の地元住民から「市電を残してほしい」という要望や、同保存館の来場者数が未だに多いことから、昨年末に”撤去”から”改修した上で保存”へと方針を変えた。

 同事務所は市電の保存に対して「市民の声を反映することで公園施設の活性化に繋げたい」とするが、具体的な改修方法や費用は現在のところ未定。

 また、「保存後の維持・管理方法が1番の課題。行政だけでは限度があるので、ボランティアを募ることなど検討している。市民と協働して継続的に公園を大切にする仕組みづくりができれば」と今後について話した。
 

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