震災に負けずダンスの祭典 優勝はBEGiNNER'$ Luck
優勝した田中君（左）と水戸君
東日本大震災の影響で一時は中止となった高校生のダンスコンテスト「KSDC2011（こうなんストリートダンスコンテスト）」が、チャリティーイベントとして８月12日に港南区民文化センター「ひまわりの郷」（柏田龍夫館長）で開催された。優勝は県立瀬谷高校の「BEGiNNER'$ Luck（ビギナーズラック）」（田中凱（とき）君・水戸孝輔君）だった。
当初は３月26日に予定していたコンテストだが、震災直後の混乱の中で主催者である同センターは中止を決断。しかし、高校生による実行委員会が開催を諦めずに同センターや後援している港南区役所などと議論を重ね、被災地を応援するチャリティーイベントとしての開催にこぎつけた。
出場チームは３月に出場予定だった20チームから15チームが参加。全チームとも満員の会場の中で練習の成果を存分に発揮した。
また、チャリティーとして会場には募金箱を設置したほか、日の丸の旗に被災地へのメッセージを書き込んだ。募金総額は２万３９７９円となったほか、コンテストの優勝、準優勝、３位に進呈される副賞のiTunes Cardも全額となる１万８０００円分が寄付されることになった。募金はすべて横浜市を通し、被災地に寄付される予定。「みんないつも味方です。場所は違っても心は１つ」などのメッセージが入った日の丸の旗は気仙沼市に届けられるという。
初出場ながら優勝したBEGiNNER'$ Luckは審査員長のYOSHIBOW氏（Be Bop Crew）が「審査員一致で優勝が決まった」と話す完成度だった。現在は大学に進学した田中君と３年生の水戸君は「思い切って楽しくやろうと思った。ミスはあったけれど、勢いがあった」と勝因を挙げ、「優勝を１つのステップとして付け上がらずに努力していきたい」と感想を話した。
一方、実行委員の市立南高校３年生の金田美海（みうみ）さんと惣田夏生（なつき）さんは「中止ではなく開催したいという実行委員の気持ちはみんな一緒だった」と振り返り、「昨年11月から準備していたので長かったけれど、チャリティーとして開催できて良かった」と振り返った。
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