神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
港南区・栄区版 公開:2011年9月22日 エリアトップへ

「神様がくれた休暇〜節子の闘病記〜」を出版する 五十嵐 節子さん 大久保在住 60歳

公開:2011年9月22日

  • LINE
  • hatena

障害受け入れ前向きに

 ○…7年前、くも膜下出血を発症。左半身が麻痺となるも病床で筆を取り、10月に「神様がくれた休暇〜節子の闘病記〜」を出版する。健常者から一転、中途障害者となり、双方の立場を体験。「たくさんの人に読んでいただきたい。病気の人も、そうじゃない人も」。

 ○…熊本県出身。大学進学時に上京し、結婚後に港南区に居を構えた。2人の子どもの育児を行いながら、仕事は学習塾を2つ掛け持ち、さらに家庭教師も。友人とは食事会や旅行を楽しみ、琴やコーラスにも通う。近隣では元気なことで有名で忙しくも充実した毎日を謳歌していた。

 ○…ところが平成16年12月29日深夜、入浴中にかすかな頭痛と吐き気を覚え、その後自宅2階で意識を失った。目が覚めたときはICUのベッドの上。全身の自由が利かず、脳に障害を負ったと聞かされた。「こんな体になるのなら、何故倒れたときに死ななかったと悔やんだ」と振り返る。高次脳機能障害により情緒は落ち着かず、理由もなく涙が止まらない。障害を受け入れられず、健康な時とのギャップに苦しんだ。しかし持ち前の前向きさから命があるだけよかったと考えるように。「障害を嘆くより残存機能をいかそう」と、長く辛いリハビリを乗り越えた。左半身は不自由だが、現在では大抵のことを一人でできるまでに回復。右手のみで料理も行う。

 ○…元気だった頃は目につかなかった街中の障害者の多さや、障害者に接する人の様子に気がつくようになった。最初は周囲の手助けに抵抗感を感じていたが、今では素直にサポートを受けている。病後は人生観が変わったと話し、「いろんなことに感謝するようになった」。今回出版する本の題にある「休暇」とは「昔は忙しすぎた。これは神様が休暇をくれたのだと考えるようになった」。本書には障害克服の過程が詳細に書かれた。同じ障害を持つ人の道標のひとつになれたら、と頼もしい笑顔を見せる。
 

港南区・栄区版の人物風土記最新6

松永 朋美さん

4月1日付で栄区長に就任した

松永 朋美さん

旭区在住 54歳

4月18日

浅原 誠治さん

4月1日にオープンした多目的アリーナ「横浜BUNTAI」の館長に就任した

浅原 誠治さん

中区在勤 52歳

4月11日

大窪 太郎さん

3月19日付で栄警察署長に就任した

大窪 太郎さん

鎌倉市在住 54歳

4月4日

竹内 一郎さん

能登半島地震の医療災害対策本部DMAT本部長を務めた

竹内 一郎さん

横浜市立大学附属病院勤務 51歳

3月28日

上野 誠也さん

横浜国立大学大学院の名誉教授で、無人探査機「SLIM」の月面着陸に貢献した

上野 誠也さん

66歳

3月21日

泉 秀明さん

設立50年を迎えた野庭団地第一自治会の会長を務める

泉 秀明さん

野庭町在住 68歳

3月7日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

  • 3月28日0:00更新

港南区・栄区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月24日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook