東日本大震災の影響で延期されていた港南区と宮城県大崎市三本木地域の児童が寝食をともにしながら交流を深める「ひまわり生活体験交流事業」が、3月25日から27日までの日程で実施された(児童学年は3月時点)。
これは、港南区ひまわり交流協会(高森政雄会長)と大崎市三本木ひまわり交流協会(手代木(てしろぎ)悟会長)が主催しているもので、三本木地域の特産品が港南区の花「ひまわり」であることを縁に1988年から両地域間で続く事業。双方の子ども達が夏休みを利用して1年おきに互いの地域を訪問しあい、滞在中には農作業体験や観光を一緒に行うことで交流を深めてきた。
しかし昨夏は東日本大震災の影響で実施を断念。三本木では東日本大震災による人的被害は少なかったが、長引く余震による保護者の不安、被害が大きかった周辺地域へ配慮したことによるものだった。それでも子ども達のために続けたい思いが強く、中止せずに今春に延期されていた。
今回は大崎市の小学4、5年生の児童12人が横浜市を訪問し、港南区から参加した4年から6年の児童15人が出迎えた。児童は金沢区の野島青少年研修センターに宿泊し、一緒にカレーライスを作ったほか、横浜・八景島シーパラダイスや中華街などを訪問して観光を楽しんだ。
また、2日目の夜にはキャンドルファイヤーを実施。児童が将来の夢や願いを発表した後、それぞれが手にした蝋燭の炎を吹き消していくもので、夏季に行われるキャンプファイヤーの代わりとして企画された。
幻想的な雰囲気が漂うなか、児童の発表には「人を明るく照らし、温める炎のような人になりたい」「野球を通じて人々に勇気を与えたい」「周囲に役立つ人になりたい」など、両地域ともに他人を思いやる内容が目立った。運営を担当した区内在住の山口規子さんは「大震災で辛い経験もあったと思うが、家族や友達のためになりたいと自分の言葉でしっかり語っていて感動した」と感想を話していた。
最終日のお別れ会では、港南区の桑添洸晟(くわぞえこうせい)君(6年)が「今回で3回目の参加。いつも友達を作れるか不安だけれど、色々と話をするうちに良いところも悪いところも知ることができた」、大崎市の福田健太君(5年)が「シーパラダイスが一番の思い出。この3日間で学んだことを色々と活かしていきたい」と、両地域を代表してあいさつした。
また、高森会長は「震災の影響を受けたが、実施できたことで子ども達に非常に良い経験になったと思う」と振り返り、手代木会長は「震災時には港南区から多くのご支援をいただいた。深い絆を感じ、お互いに交流を続けてきて良かった」と感謝を述べていた。
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