中高一貫教育校 南高附中が開校 難関突破の160人が入学
横浜市立として初の中高一貫教育校、南高等学校附属中学校(高橋正尚校長)が4月1日に開校した。記念式典と入学式が同日行われ、10倍を超える難関を突破した男子76人、女子84人の計160人が出席した。
式典には生徒、保護者のほかに区内の連合自治会町内会長や選出議員なども出席。挨拶に立った林文子市長は「市の成長の歴史に1ページを加える記念すべき出来事」と述べ、「横浜市はもとより、国際社会で活躍するリーダーとなってください」と生徒に語った。
また、高橋校長は教員となる前に勤めていた帝人(株)の大屋晋三社長(当時)の言葉を引用し、「目標を決めたら10年間寝ても覚めても1つの目標達成のことばかり考えることだ。30年間あれば、3つのことが達成できる。それらを身につけた人を会社はどうして手放すだろうか。心の中に闘争心を燃やし、何歳になってもその灯りを絶やさぬことだ」と努力の重要性を語った。
入学式では、小松誠君が新入生を代表して「国際化が進む中で、英語を上手に使えれば、多くの外国の方々とコミュニケーションをとり、お互いの考えを交換することができる」と英語学習について意欲を語った。また、他の新入生は「高校生と一緒に行事ができる」「一期生として学校を作り上げていく達成感がある」「6年間で大学受験の準備ができる」など南高附中を選んだ理由を話していた。
3年次にカナダ
南高附中は市民に質の高い教育を提供することを目的に設置され、公立の中高一貫校としては県下3校目。
カリキュラムも中学1年から高校1年まで国語、数学、英語の授業を毎日行い、国公立大学入試に対応する高い学力の習得を目指していることが特徴だが、特に国語と英語といった言語に力を入れ、コミュニケーション能力の育成に重点を置いている。その集大成として3年次にカナダの姉妹校「ポイント・グレイ・セカンダリー・スクール」への研修旅行も予定している。一方、総合的な学習の時間をEGG(エッグ)(Explore Grasp Grow)と名付け、各業界の職員を講師に招くセミナーも実施。例えばJICA職員による「国際協力で活躍するリーダー養成講座」や海上保安庁職員による「海猿体験講座」、JAXA(宇宙航空研究開発機構)研究所見学など分野も広く、生徒の興味を広げるような工夫もされている。
そういったカリキュラムの充実や私立学校に比べて費用が抑えられる点などの理由で人気を集め、今年2月に初めて実施された適性検査は、定員160人に対し、1696人が受験。競争率は10・6倍だった。
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