丸山台自治会(平山文也会長)が東日本大震災の義援金を送ったことを機に、送付先の宮城県大崎市三本木地域から少年野球チームが横浜市を訪れ、8月20日には同自治会の地元のチームと丸山台公園で交流試合を行った。
同自治会は昨年10月、夏祭りを通じて募った義援金を1988年から港南区と交流のある大崎市三本木ひまわり交流協会(手代木悟会長)や大崎市へ届けた。
この際、平山会長は「両地域の子ども達がスポーツを通じて交流できれば」と手代木会長へ提案。これを受けて同協会は、大崎市が沿岸部と比較すると震災被害が少なかったこともあり、義援金を「少年野球交流事業」として地元の少年野球チーム「三本木ファイターズ」(佐藤邦雄監督)の横浜遠征費用にあてることに決めたという。
今後は野球以外の交流も
三本木から2泊3日の遠征に参加したのは、小学2年から6年のメンバー19人と保護者ら。佐藤監督によると、同チームは震災後に練習グラウンドが地割れのため使用できなくなり、今年5月まで内野分のスペースしかない狭い場所での練習を強いられてきた。夏の合宿地だった石巻市や東松島市のグラウンドは今も利用再開の目途がたたないだけに、「丸山台少年野球部」(平井敏夫監督)との交流試合や横浜観光をメンバーは心待ちにしていたという。
2試合行った結果は1勝1敗。丸山台の平井監督は、「震災で大変な苦労をした被災地の子ども達と試合できるのは貴重な機会。野球以外でも得るものがあれば」と試合前に話していたが、佐藤颯馬キャプテンは「震災の話はしなかったけれど、皆すごく明るく、大変だった様子は感じなかった。試合でも自分達と全然変わらずにプレーしていた」。試合後の夕食会でも野球の話題で互いに意気投合し、大いに盛り上がっていた。
また、三本木の菊地竜生キャプテンは「相手は色々な作戦で攻めてきたので参考になった。真似したい」と感心した様子で語ったほか、「中華街には中国人がたくさんいて驚いた」と横浜観光を振り返っていた。
一方、平山会長は「せっかく実現した交流。今後も野球だけでなく、色々な子ども達が参加できる形式を考えていきたい」と感想を話すと、手代木会長も「これまで港南区とは(1年ごとに互いの地域を訪問しあう)生活体験交流を行ってきたが、今回のようなスポーツ交流は地元に活気が生まれ、子ども達も新しい友達ができてとても良い」と初の試みに手応えを感じたようだった。
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