10月14日に瀬上沢でコンサートを行うシンガーソングライター 佐藤 潤さん 港南台在住 39歳
想いを歌に乗せて
○…10月14日、瀬上沢でコンサートを開く。港南区と栄区の区境に位置し、ホタルが生息するなど今も貴重な環境が残る瀬上沢。その瀬上沢に開発計画が持ち上がっている。自由に遊べる場の少ない現代の子どもたちを取り囲む環境を憂い「瀬上沢や保全活動について知ってもらいたい。コンサートがそのきっかけになれば」と目を輝かせる。
○…もともと教師を目指していた。しかし、大学卒業の際「何も成し遂げていない。伝えたいこともはっきりしない。これで教師になっても意味がない」。熱い想いがあったからこそ、すぐに教職に就かなかった。将来に悩んでいた26歳の時、友人の結婚式の余興を頼まれた。学生時代は野球に打ち込み、音楽とは縁遠かったものの、「どうせやるなら」と曲を自作し、歌った。これが好評で「調子に乗った」と無邪気に笑う。何かを自分で創作することに憧れていたこともあり、音楽に夢中になった。
○…ギター1本と歌のアコースティックスタイル。活動開始当初は「すぐにメジャーデビュー出来ると思っていた」と豪快に笑う。しかし、現実は厳しく小学校の臨時教員などで生計を立て、音楽を通じた出会いから「港南台ひの特別支援学校」でも非常勤講師として3年間勤務。これを機に福祉に関心を抱くようになり、現在はガイドヘルパーを中心に不登校・ひきこもりの児童や生徒の居場所づくりなど様々な活動を行っている。
○…昨年、大阪市が主催するコンテストで、出場10年目にしてついに賞を獲得。地域の高齢者施設や保育園からの演奏依頼も増えた。「自分の音楽を待っていてくれる人たちがいる。それが嬉しい」。大学卒業から約20年。最近ようやく、子どもたちに伝えたいことが明確になってきた。それは「あきらめないこと。あきらめたらそこで終わってしまうから」。熱い想いを歌に乗せて、たくさんの人たちに届けていく。
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