横浜市資源循環局港南事務所は港南区内の沢ヶ谷自治会、三井団地自治会と協力して、台所から出る生ゴミの水分を切るとどのくらい減量ができるか11月12日から12月8日まで調査を行った。その結果、約9%削減したことを受け、港南事務所は区民に対して水切りの協力を呼びかけている。
横浜市は一般廃棄物処理基本計画(3R夢(スリム)プラン)の中で、ゴミと資源の総排出量を2025年度までに09年度比で10%以上(約13万t)削減することを打ち出し、環境負荷の低減を図ることを目指している。
港南区では09年度の総排出量5万4949tに対し、12年度は5万2400tに目標を設定。しかし、12年度4月から8月までの目標2万2535tに対し、実績は2万3230tと下回っている。09年度の8月までの実績は2万3854tであるため、減ってはいるものの既に分別や水切りなどを実践している世帯も多く、総排出量はなかなか減らないのが実情だ。
今回の調査はそうした状況の中で改めて念入りに水切りを行うことで、どのくらい減量できるのか調査することが目的だ。
約9%の削減に
調査期間は11月12日から12月8日までの約1カ月間。沢ヶ谷自治会の戸建44世帯、三井団地自治会の戸建42世帯が調査に参加した。調査方法は、最初の2週間については普段通りにゴミを出してもらい、次の2週間に水切りを徹底してその差を比べた。港南事務所は、1軒ずつ戸別訪問し、調理中に出る生ごみは三角コーナーや排水口内の水切りかごに入れると水分を吸ってしまうため、別にしておくことや、お茶がらやティーバッグなどはしぼって乾かすこと、三角コーナーやシンク内の生ゴミはゴミ出し前にひとしぼりすることなどコツを伝えたという。
調査結果は全体で92・8kg、水切り実施前に比べ8・77%の削減となった(=表参照)。この結果を受け、港南事務所の担当者は「既に大半の世帯が水切りを行っているということであったが、想像以上の効果があった。個々の家庭では小さなことでも、全体になれば大変なこと」とその有効性を話した。また三井団地自治会の小屋叔彦会長は「何もしなければそのまま。少しでもできることからやっていくことが必要。分別と水切りを徹底するなどして子どもたちに夢のある街を残したい」と話していた。
港南事務所の担当者は、「水切りを行うことにより、ゴミの総排出量が減るだけでなく、嫌な臭いが減る、軽くなるのでゴミ出しが楽になる、焼却工場で効率よく焼却できるようになる」などの利点を挙げ、区民に対して水切りの協力を呼びかけている。
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