3月2日に行われる最後の港南台寄席に出演する「空巣家小どろ」こと 古橋 彰さん 相模原市南区在住 62歳
「落語は笑わせるべきもの」
○…毎月第1土曜日に港南台地区センターで行われている「港南台寄席」。19回目で最後となる寄席で、落語を披露する。
○…「好きだからやめられなかった」と落語歴は42年になる。落語とは無縁だったが、大学の時に友人に誘われ落語研究会に入部。「下手だったけど、お客さんが笑ってくれたのが快感だった」と、落語に夢中に。卒業後も落語を続け、1984年にはアマチュア日本一を決める全日本社会人落語選手権で優勝。それでも、「上手くなったと思うことはない。ただ、10年前の落語を聞くと下手だなとは思うけど」と日々精進に励む。得意とする話は、『かぼちゃ屋』という与太郎話や『転宅』という泥棒話などのいわゆる面白い話。「落語は笑わせるべきもの。だから人情話もいいけど、やっぱりばかが主人公の面白い話が落語」と言い切る。
○…本職は医師。産婦人科医として勤務した後、横浜市各区の福祉保健センターで感染症の予防や検診など、様々な業務に携わってきた。高座では自身で健康落語と名付けた、漫談調で健康に関する話と通常の落語をそれぞれ披露する。港南台寄席に際して「笑うことは健康にいいんですよという話でもしようかな」と軽やかに語り、「医者の話と落語と両方できるから重宝されるんだよ」と笑う。2年前からは、相模原市の吹奏楽団にも入団。常に1人の落語との違いに戸惑いつつも「だんだんと合わせられるようになってきた。考え方を変えないといけないから、それはそれでおもしろいよ」と語る。
○…現在も年間300日以上稽古をし、約80回高座に上がる。そのうち60回程は健康落語で、行政や地域からの依頼も多く横のつながりを実感する。今後の活動に関して、「寄席も好きだし、稽古も好き。自分から売り込むのは嫌いだし苦手だけど、依頼がある限りはずっと落語を続ける」と穏やかな口調の中に熱い想いを覗かせた。
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