震災を忘れない 被災地の今を講演
港南区は港南区役所別棟で3月11日、精神科医の川崎万生(まき)さんを講師に招き「あれから2年、その後の石巻」と題して東日本大震災の被災地の現状を伝える講演を行った。
川崎さんは一般社団法人「震災こころのケアネットワークみやぎ」に所属し、物資の支援や心のケア、見守りなどのボランティア活動を石巻市、東松島市、女川町で行っている。
当日は今も現地へ通っている川崎さんが写真などを交えて被災地の現状を説明。現在は資産をなくした住民が貧富の格差拡大に苦しんでいることや、健康状態の悪化、仮設住居の優劣などの問題が山積しているとして、2年たってなお解決していない現状を訴えた。
中でも、深刻なのがアルコール依存問題。急激な環境変化へのストレスによって、アルコールに依存する人が増え、健康被害が広がっている。また、同じ理由で「高齢者の認知症も増加が予想される」と川崎さん。更に支援者側の疲労、震災被害で減少した病院の不足を課題に挙げた。
講演の後半ではストレスのケア方法を紹介。運動することや、新しいことを始める、リラックスすることなどを挙げた。また、会場には災害時の備蓄として乾パンやインスタント食料品、手回しラジオなどが展示され、参加者は実際に手に取って見学していた。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>