教科書販売続け黄綬褒章 一幸堂の恩田幸一氏
教科書供給業務に長年にわたって励んだとして、2013年春の褒章で港南区港南台在住の(株)一幸堂代表取締役会長の恩田幸一氏(79)が黄綬褒章を受章した。7月27日には崎陽軒本店(西区)で「お祝いする会」が盛大に行われ、約180人がお祝いに駆け付けた。
恩田氏は1950年、15歳で教科書を扱う(株)本郷書店に入社。63年に退社し、翌64年に教科書と文具、事務用品を扱う(株)一幸堂を設立。以後50年以上にわたって小学校、中学校、高校の教科書供給に携わってきた。
教科書は一般書籍に比べると供給手数料が低いことや需要期が3月、4月の1時期のみであるため厳しい経営環境にある。しかし、恩田氏は学校教育に対する深い理解と使命感を持ち、教科書を児童生徒に完全供給することによって学校教育に多大な貢献をしている。
現在は一般社団法人全国教科書供給協会神奈川県分会第一支部の支部長を務めるほか、道徳を学び、研究する公益財団法人モラロジー研究所の参与として、教育者に対して徳育教育の普及に努力している。一方、過去には横浜港南台商店会の会長を歴任するなど地域活動にも積極的だ。これらの活動が総合的に評価をされての受章とみられる。
5月19日に東京都千代田区の如水会館で下村博文文部科学大臣から褒章の授与が行われた。その後、皇居で天皇陛下に対し、恩田氏は受章者を代表してお礼を話す機会にも恵まれた。
お祝いする会
「お祝いする会」は神奈川県教科書販売(株)の安藤實代表取締役が発起人代表を務め、筒井正博氏、池田和人氏、阿久津晄氏、窪田健吾氏、笠原節夫氏、田實行利氏、藤田敏夫氏が発起人となって開催された。
約180人の参加があるなど盛大に行われ、恩田氏は周囲の支援に感謝を示しながら、喜びを語った。
恩田氏は「長年の仕事で苦労したと思われているけれど、自分は苦労と思ったことはない。忙しくても夢中で仕事をして、楽しかった」と振り返る。今後は「思いやりの心を育てるような街づくりが夢」と語り、港南台で実施してきた道徳を学ぶ「さわやか人生セミナー」を今後も継続させていくことなど、改めて意欲を語っている。
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