設立50周年を迎えた芹が谷団地自治会の会長を務める 中野 茂男さん 芹が谷在住 68歳
50年の歴史、次世代へ
○…5日に、永谷地区センターで芹が谷ふれあいフェスティバルと50周年記念式典を開催する。50年前、当時最先端の街として造成された芹が谷団地。1つの節目を迎え、自治会の記録や足跡が書き込まれた歴史年表の展示も行う。「思い出を形として残していくようなきっかけづくりをやりたい。それを次世代に引き継いでいけたら」と真っ直ぐ前を見つめ話す。
○…高校生の時に引っ越してきて50年。当時は道路も舗装されておらず、雨が降れば道はぬかるみ、会社員は長靴を履いて出社していたという。定年を間近にして「生まれ育った地域でもっと活動がしたい」と考え始めた。そして迎えた定年後、知り合いに合唱サークルに誘われ、シルバークラブに入ったことが地域で活動するきっかけに。「全然意識しないところで、自然に地域とつながった」と笑顔を見せる。
○…現役時代は大手自動車メーカーに勤務し、長らく研究開発に当たっていた。その経験もあり、パソコンは得意。頼まれて地域でパソコン教室を開いたこともあるという。また毎日、朝6時から1時間のウォーキングも欠かさない。「健康のためというか、単純に歩きたい」と若々しく、全く年齢を感じさせない。
○…芹が谷団地自治会は高齢化問題に直面している。65歳以上の住民が約40パーセント、80歳以上が約20パーセントにも及ぶ。しかし、「問題が明確だから、逆にやりやすい。現実的な問題に対応しなければいけない」と意に介さない。4年前の会長就任以来、「顔の見える関係づくり」を目指して高齢者の集まる「サロン芹が谷」を設立、自治会のバス旅行も復活させた。また、平日は1日2回防犯パトロールを行っている。さらに、今後はお祭りなどを通じ、子ども会との連携を深めていきたいという。「次の世代にどうバトンタッチするか」。半世紀を過ごしてきた故郷への想いが原動力だ。
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