神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
港南区・栄区版 公開:2013年11月7日 エリアトップへ

芹が谷にある「ひばりが丘学園」に勤務し、第21回神奈川県介護賞を受賞した 佐藤 まゆみさん 横須賀市在住 54歳

公開:2013年11月7日

  • LINE
  • hatena

子どもたちに愛情を

 ○…知的障害児が生活するひばりが丘学園で、6歳から中学2年生までが住む「2寮」の生活支援員を務める。「子どもたちを朝起こして顔を洗い、おむつや着替え、食事をさせて学校に送り出すまで」。発達年齢は実年齢よりも幼く、学園の朝の一幕は戦場のようだ。家庭でいう母親の役割を担い、子どもを24時間見守る仕事だが、土日もなく夜勤を含む3交代制の生活。そんな子どもに対する長年の直接支援業務が評価され、この度、介護賞を受賞した。

 ○…横浜市立大学を卒業後、県職員として福祉の道へ。進路を教員と迷い、また、大学で福祉を専門に学んだわけではなかったが、寝たきりの祖母を十数年にわたって介護する母の姿を見ていたためか、自然と選んだ道だった。入庁後は県下の知的障害児・者の施設一筋。ひばりが丘学園への赴任は6年前だ。「子どもはかわいいけど、たくましくてやんちゃ」と笑う。

 ○…「小さい頃に愛された経験がある人は、ずっとみんなに愛される。それは障害の重さじゃない」。持論を語る一方で、学園の子どもの中には虐待や複雑な家庭環境で受け入れられず、愛情に接してこなかった子どもも多い。「だからこそ、その分は、私たちが」という思いは強い。「子どもに対して『丸ごとのあなたがかわいいんだよ』と存在を丸ごと受け入れてあげてください。子どもはそれを敏感に感じ取って応えてくれます」。そう記者に語る言葉が、すべての思いを物語る。

 ○…自分たちは子どもの家族代わりにはなれても、本当の家族にはなれない。そんな葛藤が生じることも。だが、本来の「家」を知らない子どもにとって、学園こそが自分の「家」。子どもと接する職員はそれが分かっているから、少しでも安心できる場所にしたいと願う。しかし、学園は2017年に統合し、平塚市へと移転する計画だ。「せめて子どもたちが混乱しないように準備して、安心させてあげたい」。親心がのぞく。

港南区・栄区版の人物風土記最新6

松永 朋美さん

4月1日付で栄区長に就任した

松永 朋美さん

旭区在住 54歳

4月18日

浅原 誠治さん

4月1日にオープンした多目的アリーナ「横浜BUNTAI」の館長に就任した

浅原 誠治さん

中区在勤 52歳

4月11日

大窪 太郎さん

3月19日付で栄警察署長に就任した

大窪 太郎さん

鎌倉市在住 54歳

4月4日

竹内 一郎さん

能登半島地震の医療災害対策本部DMAT本部長を務めた

竹内 一郎さん

横浜市立大学附属病院勤務 51歳

3月28日

上野 誠也さん

横浜国立大学大学院の名誉教授で、無人探査機「SLIM」の月面着陸に貢献した

上野 誠也さん

66歳

3月21日

泉 秀明さん

設立50年を迎えた野庭団地第一自治会の会長を務める

泉 秀明さん

野庭町在住 68歳

3月7日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

  • 3月28日0:00更新

港南区・栄区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月19日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook