港南区民と区役所職員がまちづくりについて共に学ぶ場として2013年9月に開講した「学(まな)び舎(や)ひまわり」の初めての卒業式が2月26日、港南公会堂で行われた。半年間のグループワークを終えた区民19人、職員10人には、今後の地域づくりを担う人材として期待がかかる。
「学び舎ひまわり」は、次世代のまちづくりを担う人材を育成することなどを目的に、港南区連合町内会長連絡協議会(高森政雄会長)、港南区役所、NPO法人市民セクターよこはま(中野しずよ理事長)の3者による協働事業として市内で初めて開講したもの。地域運営支援に実績のある市民セクターよこはまが進行役を務め、自治会町内会の役員や、地区担当などで地域に関わる区役所職員が参加し、半年間、月1回ほどのプログラムに取り組んできた。
半年間の振り返り
プログラムでは1グループ5人ほどに分かれ、区民と職員が同じテーブルで地域についての情報を交換する「ガリバーマップ」づくりや、他区の取り組みを学ぶための実地見学などを実施。2月26日は卒業式の前に、最終回の第6講として区民受講生が「夢プラン」を、職員受講生は「地域のおススメ事例」を発表した。「夢プラン」は、活動を踏まえて区民受講生1人ひとりが今後取り組んでいきたい企画案として作成したもの。
日野第一連合町内会の小後摩(おごま)基(もとい)副会長は「『昔遊びの町』の再生」というプランを発表。地域の高齢者を先生に、竹とんぼやお手玉などの昔遊びの伝承を通じて、災害時にも助け合える三世代の関係づくりを提案した。また区政推進課の喜瀬英夫係長は、日野ケ丘地区などの事例からバスを活用する「地域交通サポート事業」を紹介した。
顔の見える関係強化
感想を話し合う場面では、「うちの地域が1番、と思っていたが、まだまだ取り組んでいかなければならないことが多くあると気づいた」と話す区民受講生も。また区役所地域振興課の黒川幸夫係長は「地域のニーズを聞くのも、情報提供をするのも(関係ができたことで)スムーズになるはず。学び舎を通じてそういう関係が今後増えてくれれば」と期待を込めた。
副校長を務めた大貫一幸港南区長は、「区民と職員がこれだけ近い距離でやりとりできるのは市内でも珍しく、港南ならでは。来年度以降もぜひ続けていってほしい」と話していた。
今後の活躍に期待
プログラム全体のコーディネートを務めた市民セクターよこはまの吉原明香事務局長は、「受講生は毎回自主的に準備して取り組んでくれた。港南区の地域づくりに対する意識の高さを感じた」と感想を話した。
校長を務めた高森会長は「地域と行政の協働のためには、両者が深い関係をつくることが必要。そのためにもこの事業は実りある有意義なものになったのでは」と述べ、「各地域に戻ってから、ここで学んだことを発揮してもらいたい」と卒業生にエールを送った。
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