港南区・栄区版 掲載号:2014年3月20日号 エリアトップへ

NPO法人横浜市馬術協会の会長を務める 糟谷(かすや)愼作さん 神奈川区在住 73歳

掲載号:2014年3月20日号

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すべてにまさる 心の満足

 ○…三ツ沢公園馬術練習場(神奈川区)で青少年から高齢者、障害者まであらゆる人を対象に、馬とのふれあいを通じて癒しを感じてもらおうと、1948年から活動を続けてきた横浜市馬術協会。05年には社会奉仕団体としてNPO法人となり、自身は11年より会長を務めている。この4月には長年主管してきた横浜乗馬倶楽部を同協会に統合するなど、一層社会奉仕に注力すべく組織改革を進めていく。「NPOになって約10年。内外の意識を変えるためにも、まずは組織から」

 ○…同協会の特徴的な活動の1つが、障害者を馬に乗せて引き馬をする「障害者乗馬」。「障害があっても馬に乗れる。ちょっとのサポートでできることが増え、それは周りが思っている以上に大きな満足感につながる」。ある重度の身体障害者は、ほとんど身体を動かせず、表情さえ自由にはならなかった。だが初めて馬に乗ったとき、「喜びを涙で表現してくれたんだ。それはさすがに感動的だった」。

 ○…渋谷区に生まれ、近所にあった在日米軍施設「ワシントンハイツ」の子どもたちと共に遊び育った。その時身についた英語力で、大学卒業後に入社した西武グループでは若くして旅客部門の責任者に。海外旅行がまだ自由でなかった時代。「ハイツの友人が欧米に散らばっていたのもあって、何かと助けてもらったよ」と豪快に笑う。順調に成績を伸ばし、西武トラベル(株)の社長を18年間務めあげた。「どれも『偶然』。運が良かった。だからこの歳で、何か社会に還元しなきゃと思えるのかも」

 ○…小学生の娘が馬術を始めたのをきっかけに、自身も馬に乗るように。以来、30年ほどが経つが「馬や自分の気分や体調、天気など、同じ条件というのは2度とない。だから未だに学ぶことが多い」。日々馬を知り、それを乗馬ボランティアに生かす。「与えているのではなく、人が喜ぶことに関われることが喜び。心の満足はすべてにまさるよ」

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