出生児にプレゼント事業 区が地元企業と協働
港南区は今年から新たに港南区民となった出生児を対象に、オリジナルのミニタオルをプレゼントする独自事業をスタートさせた。タオルは地元企業の(株)ケイスが製作し、京急百貨店も事業に協力するなど、官民一体となった取り組みとして注目される。
同事業は「こんにちは!こうなんbaby誕生プレゼント」と題して、2014年1月1日から16年12月31日までの出生児を対象に行う予定。子育て支援の一環として行うもので、「こんにちは赤ちゃん訪問事業」の訪問員が持参して手渡す仕組みだ。
同事業は、子ども服売場に体験遊具スペース「ハグ・クミ・パーク」を昨年オープンさせるなど、子育て支援に力を入れている京急百貨店が「何か出生児にプレゼントすることはできないか」と区に提案したことがきっかけ。区はこれを受け、横浜伝統の型染め捺染でブランド「濱文様(はまもんよう)」を手がけるケイスにタオル製作を依頼したところ、同社が快諾。「港南区に愛着を持ってほしい」との思いから、絵柄は区の花「ひまわり」のミニタオルをプレゼントすることになった。また、京急百貨店でも未使用のままミニタオルをハグ・クミ・パークに持参すると、名入れ刺しゅうを無料で行う。事業を行う区政推進課によると、出生児へのプレゼントを行う区は市内でも数少ないという。
ミニタオルを届ける「こんにちは赤ちゃん訪問事業」は、育児不安の軽減や親子交流のきっかけづくりが目的。生後4カ月までの赤ちゃんがいる家庭に民生委員や主任児童委員などの訪問員が訪問し、子育てに関する情報提供や育児相談の窓口の紹介などを行っている。
訪問事業の利用には母子手帳に付いている出生連絡票の提出が必要。訪問員から保護者へ電話して訪問日時のアポイントメントを取るが、「知らない番号からの着信だと、電話を取らない場合も多い」と区の担当者。港南区の訪問率は出生数に対して約85%(13年4月から14年2月時点)と市内でも低いのが現状だ。
訪問事業は行政の育児支援の入口でもあるため、区の担当者は「ミニタオルが訪問率を上げるきっかけになれば」と期待を込める。
区では今後、母子手帳交付時にプレゼント事業をPR。なお、事業対象者で1、2月生まれの出生児分は港南区区政推進課で渡すという。問い合わせは同課【電話】045・847・8327まで。
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