日野第一連合町内会の会長に就任した 小後摩 基(おごまもとい)さん 日野在住 71歳
地域活動「好きだから」
○…目指す方向は「安全安心明るいまちづくり」と迷いはない。前会長時代から副会長として連合町内会をまとめ、会長就任の打診は1年前。「1年かけて覚悟を決めてきた」と笑い、これから一緒に活動する役員に対しても「もっと信頼関係を築きたい。本音で話をしたいから」と意欲的だ。
○…「地域の高齢者が昔遊びを子どもに教え、その親も含めて三世代で交流する」。昨年行われた区の事業で活動提案したのは震災などを見据えた「顔の見える関係づくり」だった。一方、自ら会長を務める吉原中町内会では、なり手が減った民生委員の支援組織を立ち上げる。若手と元民生委員で構成し、次世代の人材を育てながら、現役の民生委員の負担を軽くするのが狙い。町内会で試験的に取り組み、うまくいったら連合内、そして区内全域へ。様々なアイデアはすべて地域の発展へと向いている。
○…300年以上前から日野で農家を営む家に生まれる。日野小、港南中、南高と進み、卒業後は就職して学費を貯め、関東学院大学建築学科で設備設計を学ぶ。一般企業に就職後、しばらくして独立。同じ頃に大学の講師に抜擢され、企業経営の傍らで30年ほど教壇に立つ。今では県設備設計事務所協会の会長として業界の地位向上に努めるほか、地域では南高同窓会の会長も歴任。当時は中高一貫化で揺れている頃だったが、南高の伝統を残すために尽力したことも。思い返せば人の縁に助けられてきたと感謝を語り、その思いは後進へと受け継いでいく。
○…昔は誰の子どもでも関係なく叱り、面倒を見ることが当たり前だったと話し、「自分は『地域の人に育てられた』という感覚が強い。今の子どもたちも同じ感覚を持ってもらえたら」。その思いが地域活動の原動力になっていると語る。新会長となって多忙な日々となったが「好きだから気にならない。やりたいことはたくさんあるんだ」。充実した顔で笑った。
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