港南台南公園野球場管理運営委員会の事務局長として野球場改良工事に尽力した 青木 茂さん 日限山在住 74歳
「勝ち」より価値あるものを
○…港南台地域の開発と同時期の1978年に建設された「港南台南公園野球場」の改良工事を行政に提案したのは2012年。野球場管理運営委員会の事務局長を任されてすぐのころだった。「願っていた通りの球場に仕上がった」。新設された高さ約7mの防球ネットの鮮やかなグリーンが目を引くが、グラウンドは凹凸や土にまでこだわり改善されている。「『けがをしない野球場』というのがコンセプトの1つ。スライディングも思い切りできるよ」
○…事務局長に就任してすぐ、より利用しやすいようにと、利用団体を登録制にし、各団体に野球場の維持管理も負担してもらう仕組みを整えた。各団体は費用面だけでなく、清掃なども分担しており、現在シニア13チーム、小学生27チームなどが登録。野球場の利用率は現在、85%を超えるといい、「市内でもこれだけの利用率はなかなかない。地域に愛されている野球場だからこそ、工事も受理してもらえたんだと思う」。
○…静岡県三島市出身。国鉄勤めで、国鉄スワローズ(当時)の大ファンだったという父の影響で自身も野球に惹かれ、当時は静岡県内で年1回開催される読売ジャイアンツの試合を観に行くのが楽しみだった。「9回裏ツーアウトで、川上(哲治)が敬遠の球をサヨナラヒットにしたんだ」と鮮明によみがえる。神社の境内では、竹垣の竹をバットにし、履き古した足袋を縫い合わせて母が作ってくれたボールを使い、「鳥居を越えたらホームラン」と無邪気に白球を追った。
○…「グラウンドがないと、野球はできないから」と野球場管理に力を注ぐ一方、横浜港南シニア軟式野球連合会(YKS)の理事長兼事務局長として、大会運営にも奔走する。選手や監督からは引退したものの、これまで会社や地域などでチームを作り、様々な仲間と野球に親しんできた。「勝負なんて時の運。それよりも、1人ではできない『野球』を皆で楽しまないと」
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