(一社)横浜市工業会連合会が主催する「第32回すぐれたアイディア表彰」でこのほど、港南区内から日限山在住の加藤木正男さん(77)が受賞した。
同賞は技術開発や生産性の向上など優れたアイディアを提案した従業員を表彰するもの。加藤木さんは1月まで勤めていた港南テクニクス(株)(下永谷)の推薦を受けて受賞に至った。
同社の主要事業は電機、金型。加藤木さんは機械式立体駐車場の部品の製作などを担当してきた。従来のプレス機では精度の高い部品製作ができず、加藤木さんもハンマーを使うなど手作業で取り組み、「叩き方の強さや回数、叩く箇所は感覚的なもの」と難しさを語る。
退職が転機に
「いつまでも年寄りがやっていると、若い人が伸びないから」。そんな思いで退職を決意したが、同社は女性従業員が多いため、「女性の力でも、誰でも製作ができるように」と独自のプレス機を開発した。「手仕事を機械化する仕組みを考えるのが難しいけど、改善するアイディアを考えるのは昔から好きでね」と加藤木さんは笑顔で明かす。
同社の黒田裕太郎社長は「長年の知識があるからこその着眼点。製品も安定し、生産性向上にもつながっている」と功績を称えていた。今回の表彰では加藤木さんのほか、6人が受賞した。
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