青森県で開催された高校生ボウリング選手権(春高ボウル)の個人戦、団体戦で優勝した 内田 侑希(ゆき)さん 横浜南陵高校 3年
視線の先は一番高い場所
○…青森県で3月に開催された高等学校ボウリング選手権大会。高体連加盟の9府県から選手が集まる同大会で、昨年は1年生ながら個人戦準優勝を果たした。期待と重圧の中で迎えた今年の大会だったが、終わってみれば2位に134点差をつけての優勝。昨年出場できなかったペアの団体戦も、今年は後輩と出場して2冠を達成した。「表彰台で高い所にのぼれた時が、やっぱり1番うれしい」
○…これまでも全国大会の実績を持つ同高ボウリング部で、昨年春から部長に。2年生1人で8人の1年生をまとめてきた。また同じ時期に全日本ユースのメンバーにも選抜され、「いっぺんに環境が変わって、正直どうしたらよいか分からなかった」と振り返る。実力者ぞろいの全日本のメンバーの中、「自分はあまり結果を残せていない。置いてけぼりになるんじゃないか」との焦りは常にある。だが、プレッシャーの中で過ごす日々は、「心の成長につながっている気がする」と着実に積み重なっている。
○…ボウリングとの出会いは小学校低学年のころ。「お兄ちゃんに負けるのが本当に悔しくって」と対抗心を燃やし、新杉田ボウルのジュニアクラブに通うように。中学では1年で全国大会4位、2年で準優勝まで登りつめたが、3年の時は「うまくいかない時期で、スコアも伸びずボウリングがつまらなかった」。辞めようかとも悩んだが、「そしたらもう、全国の友達には会えないんだよ」との親の言葉で立ち止まり、「ボウリングと勉強を両立させたい」と南陵高校に進んだ。
○…「同じように投げても同じ結果が出ない。その難しさも面白さ」。今年は将来を考える機会も多いが、思い描くのは「頑張って勉強して大学に進み、いい会社に入れたら」と他の高校3年生と変わらない。全日本も部活も、今年は最後の1年。「どうせやるなら楽しみたいし、世界にも挑戦して力を試したい」。高い場所へと声を弾ませる。
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