災害時のペットの避難についてどう備えるか――。港南区役所は根本建設(根本雄一社長/芹が谷)と港南区獣医師会(太田雄一郎会長)と協働で「災害時のペット手帳」を作成した。全国の災害でペットを巡る様々な課題が浮かび上がる中、手帳を通じて同行避難などの準備の普及啓発を図るのが目的。
災害時のペットへのケアや対応は全国の災害被災地で課題になっていた。東日本大震災では、鳴き声や臭いなどを理由に避難所で受け入れられないケース、飼い主と離れて野犬化するケースといったことが相次いだ。新潟県中越地震や阪神大震災でもペットを巡る様々な課題が伝えられた。
こうした事態に対し、対策や啓発を進めようと注目されたのが「ペット手帳」の活用。東日本大震災を機に全国の自治体でも作成が進んでいる。横浜市では各区が独自に取り組み、港南区は18区のうち11例目。民間企業の協力を得て作成したのは市内で初めてのケースという。
今回作成した「災害時ペット手帳」はA4の三つ折り。全8000部の発行のうち、5000部分を根本建設が負担し、港南区獣医師会が監修を手掛けた。
手帳には、飼い主を証明するためにペットと飼い主が一緒に写っている写真を貼り付け、ペットの情報と飼い主の情報を書き込む。かかりつけの動物病院や薬、フードの種類を書き込む欄のほか、持ち出し品のチェックリストもある。
15日に港南区役所で開かれた式典で根本社長は「災害でペットと離ればなれになってしまうことがあると聞いている。これまでも災害面で市と協定などを結んでいる。今回の連携も必然的な取り組みの1つ」と話した。太田会長は「手帳の場合、ケージに差し込んで利用することが想定できる。病気や薬などの情報が共有できることが大切」などと話した。
ペット手帳は今後、区内の地域防災拠点での防災訓練や港南区獣医師会動物病院、区役所生活衛生課窓口などで配布する。
港南区・栄区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>