神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
港南区・栄区版 公開:2016年11月10日 エリアトップへ

著書「駅伝ランナー」で作家デビューした 佐藤 いつ子さん 磯子区在住 49歳

公開:2016年11月10日

  • LINE
  • hatena

「好き」に一途、自身に重ね

 ○…磯子区や金沢区の駅伝大会を題材に疾走する少年ランナーとその心模様を清々しく描いた。20枚の原稿から始まった物語は、3部作もの長編に仕上がった。子育て中に上大岡東に住んでいたこともあり、物語の中には当時の生活や港南区にちなんだ名称が度々登場する。書き終えた時、「長距離を走った後のように胸がぜーぜーする気持ちだった」。生まれたての文庫本を手にすると涙があふれた。「人生そのもの。全てを注ぎ込んだ」

 ○…「書くことが好きだった」。小3の時、クラスメイトを登場させた探偵の物語を朗読した思い出がある。青山学院大学に進み、仕事では17年間、営業職に打ち込んだ。だが、出産後、読み聞かせをするたびに「書きたいな」という思いがよぎるようになった。「好きなことを仕事にする憧れがどんどん膨らんだ」。娘が小学校へ入学すると退職。児童文学を習い始めた。

 ○…芽が出ないまま11年が経った。初めこそ賞を取ったが、「落ちて落ちて落ちた」。転機は息子が出場した区民駅伝。入賞チームの補欠選手が「走ってもないのにラッキーじゃん」と言われ、メダルをかけたまま目線を落とす瞬間を見た。「きっと複雑だったはず」。その一場面から紡いだ20枚の原稿が同人誌に載ると、「続きが気になる」と編集者から連絡が入った。「天にも昇る気分」。娘の協力で、陸上部の友人を取材するなど加筆をスタートさせた。

 ○…主人公は、秀でた才能はないが走ることが好きな少年・走哉。「とことん好きなことに一生懸命になる姿を描きたかった」。悩んだ11年間も「一度もやめようと思わなかった」と、夢中で走る走哉の姿に自分自身を重ね合わせる。「佐藤いつ子のファンになった」と娘は喜び、息子は初版を配り歩いた。嬉しいのは、読む人それぞれに響く場面があること。「過去やわが子を思い大人も共感してくれた。ジャンルに囚われず作品を書いていきたい」

京急百貨店

かみおおおかG.w.フェスティバル

https://www.keikyu-depart.com/

<PR>

港南区・栄区版の人物風土記最新6

加藤 正基さん

栄消防団長に就任した

加藤 正基さん

栄区長尾台町在住 64歳

4月25日

松永 朋美さん

4月1日付で栄区長に就任した

松永 朋美さん

旭区在住 54歳

4月18日

浅原 誠治さん

4月1日にオープンした多目的アリーナ「横浜BUNTAI」の館長に就任した

浅原 誠治さん

中区在勤 52歳

4月11日

大窪 太郎さん

3月19日付で栄警察署長に就任した

大窪 太郎さん

鎌倉市在住 54歳

4月4日

竹内 一郎さん

能登半島地震の医療災害対策本部DMAT本部長を務めた

竹内 一郎さん

横浜市立大学附属病院勤務 51歳

3月28日

上野 誠也さん

横浜国立大学大学院の名誉教授で、無人探査機「SLIM」の月面着陸に貢献した

上野 誠也さん

66歳

3月21日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月11日0:00更新

  • 4月4日0:00更新

  • 3月28日0:00更新

港南区・栄区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook