ひばりが丘学園の跡地に仮移転した津久井やまゆり園
県立の知的障害者施設「津久井やまゆり園」（相模原市）の建替えに伴う入所者の港南区芹が谷への転居が今月５日から始まった。転居先は先月まで県立ひばりが丘学園が設置されていた場所で、今月下旬までに計１００人ほどの利用者が転入する。
県は津久井やまゆり園で昨年７月に入所者19人が刺殺されるなどした事件を受け、現在建替えに向けた検討を進めている。２０２１年度の完成をめざしており、今回の転居は仮移転としての位置づけ。ひばりが丘学園は先月いっぱいで閉園し、今月から平塚市内の県立子ども自立生活支援センター（通称・きらり）に機能を移転している。
津久井やまゆり園の利用者家族会「みどり会」の大月和真会長は「なにより生活を支援してくれている職員さんの気持ちを考えれば建替えするほかない。事件でそれまでの生活は一変し、今までと同じように継続的な支援が受けられるのだろうかと不安だった。事件後、他の施設に散らばっていたメンバーのうちの多くがこうして再び一緒に暮らせるようになってよかった」と話した。
県の担当者によれば仮移転先の施設は耐震面では問題がないが、居室や浴室、トイレなどを１億１千万円をかけて改修したという。
「横浜は障害者福祉が進んでいるという印象。この地で４年間、家族も職員もいろいろなものを学んで吸収し、新しい施設での充実した支援につなげていければ」と大月会長は話した。
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