港南区・栄区版 掲載号:2018年2月15日号
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栄区書道協会の会長として18日までリリスで20回目の作品展を開いている 柳田 煌海(こうかい)さん(本名・満) 栄区公田町在住 76歳

書の味わいは拙さの中に

 ○…栄区書道協会が設立3年目から続けている書道協会展が20回目を迎えた。栄区民文化センターリリスで18日まで、篆刻やペン字作品など合わせて約90点の会員作品が並ぶ。「いわゆる実用書をめざす『習字』と、芸術作品の『書』はまったくの別物。きれいに揃っている必要もなく、むしろ拙いように見えるものほど良い。人間と同じように」。より多くの人に、書に親しんでもらえたらと強く願う。

 ○…かつては書と篆刻を合わせて200人ほどの会員が教室を開いていた。だが20年のうちに会員数は減少の一途を辿った。その状況に危機感を覚えて6年前に会長に就くと、栄公会堂での体験教室など積極的な活動で会員増加に注力して現在は90人ほどに。新会員の負担を少しでも減らそうと、会の雑務は一手に引き受けているが、「皆の助けを受けて、楽しみながらやらせてもらっている。長生きにも繋がっていて、感謝したい」と笑顔を見せる。

 ○…長崎県の五島列島の出身。小学生の時に兄の書に魅せられて以来の憧れがあったが、学業や仕事に忙しく、書を習い始めたのは還暦直前。「師範として教室を開けば、生徒さんと書を楽しめる」――。そんな思いで日本教育書道藝術院の夜間教室に通い、毎月昇段試験を受けた。2年ほどのうちに念願の師範資格を取得すると、「ゴールだと思っていたけど、それは入口にすぎなかった。上には上がいるんだよね」。師範になってからも腕を磨き、10年ほど前から「東京書作展」の審査会員を務めている。

 ○…老若男女がいつでも始められるのが書の魅力といい、「集中力が養われるので、幼年期に始めれば学力向上にもつながる」として、書初め教室などでは小中学生の指導にも力が入る。ある時、初めて筆を持った小学生の孫がさらりと書いた文字に驚かされた。「直感でいいなと感じたものこそが素晴らしい。そしてそれは人それぞれでいい。書とはそういうもの」

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