栄区公田町の「荒井沢市民の森」が開園してから20周年を迎えた。19日には森の保全に取り組む荒井沢市民の森愛護会・上荒井沢水辺愛護会による定期総会と20周年を祝う祝賀会が同森の広場で開かれ、節目を祝った。
荒井沢市民の森は栄区公田町の最南端で鎌倉市との市境に位置する。面積は9・6ヘクタールで、急峻な丘陵と谷戸が組み合わされた地形が特徴。かつてはスギやヒノキの植林地として利用され、谷戸には水田があった。現在は緑と水辺の自然環境に数多くの生物が生息している。
市民の森は1971(昭和46)年に開始した横浜市独自の緑地保全制度。山林所有者の協力を得て市民が保全活動に取り組んでいる。現在は44カ所約537ヘクタールが指定されている(未開園含む)。
荒井沢市民の森は1998(平成10)年5月24日に開園。愛護会のメンバーらによって下草の刈り取りや水辺の清掃、木道の補修などが行われ、市民の憩いの場が提供されている。また休耕田だった水田を復活させ、現在では桂台小学校と公田小学校の児童が田植えに取り組み、環境学習の場にもなっている。
この日の祝賀会には、愛護会のメンバーのほか、行政職員や自治会関係者、保全を手掛ける関連業者など約40人が参加。食事を楽しみながら20年を振り返った。
中心的なメンバーの本間陽副会長は「市街地に近くて、あまり手を加えていないのがこの森の魅力。20年の間、様々な人と関わりながら活動することができた。徐々にメンバーの高齢化も進み、若い世代の人に手伝ってもらえるといい」と話す。
土地の所有者でもある石川嘉一郎会長は「開発が進む中、緑を残していくことは大切なこと。愛護会のボランティアの人たちが本当によくやってくれるのでありがたい」と話した。
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