港南区下永谷の県立永谷高校(竹中仁校長)で今年度から、課外時間を使った新たな学習指導が始まっている。「進路実現プロジェクト」と題した取り組みで、教員が指導を担当し、希望の進路ごとに「大学進学(文系・理系)」「就職試験」といったコース別のカリキュラムが用意されている。
担当の石井光貞教諭は「これまでは進路が決まることがゴールだったが、例えば大学入学後の学習に苦労する生徒は少なくない。それぞれの進路先で生きるような学びの必要性を感じていた」と話す。
同校は2016年度に県の「確かな学力育成推進校」の指定を受け、17年度には土曜日を使った補習的な学習指導にも取り組んだという。今年度はそれを拡充し、夏休みや放課後を利用して実施している。
初年度ながら、大学コースは進学希望者の約8割、また就職コースも約半数が受講している。受講者数を確保できたのには保護者への説明や日頃の生徒への声がけが奏功したといい、また内容も理系なら英語・数学・理科、文系なら英語・国語・日本史をセットにしている分かりやすさが好評だという。
「希望者がいるかという不安もあったが思った以上に受講者は多く、教える側としても大きなやりがいがある」と石井教諭は話す。受講によって生徒の意識も高まり、その姿が早くも他の生徒に変化を生んでいるという。
「進路を選べるよう」
就職希望の生徒向けには、試験で必要となる一般教養やSPI対策といった実践的なメニューを用意している。植木麻理絵教諭は「筆記試験の苦手意識から、面接試験だけの企業を選ぶ生徒も少なくなかった。力をつけることで、怖気づかずに幅広い選択肢の中から進みたい道を見つけてもらえたら」と思いを語る。
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