栄区の本郷中学校で22日、テロを想定した大規模な対応訓練が行われた。来年のラグビーW杯や2020年の東京五輪といった国際的なイベントを控え、関係6機関の連携強化を図るのが狙い。中学校でテロ対策訓練を実施するのは珍しい試みで「自分の身はどう自分で守るのか」と生徒に投げかけた。
同校の全生徒と職員をはじめ、栄消防署、栄消防団、栄区役所、栄警察署、横浜医療センター(戸塚区)の6機関約550人が参加。訓練は校内に刃物を振り回した不審者が侵入し、多数の負傷者が発生したことを想定して行われた。
防弾衣をまとい防弾盾を持った警察官が犯人を取り押さえると、生徒たちは素早く体育館へ避難した。生徒が負傷者役となり、手当の緊急度によって優先順位をつけるトリアージなどの救護活動も体験。本番さながらの緊迫感を目の当たりにし、真剣に訓練に取り組んだ。
また大規模災害などの現場に派遣される横浜救急医療チーム(YMAT)が負傷者に応急処置を施す訓練もあった。
栄消防署の味上篤署長は生徒に向け「テロは起きないものではない。自分の身はどうやって守れるのか、日々気づきを持って生活してほしい」と呼びかけ、「災害発生時には勇気を持って助け合いができるようになってもらいたい」と訴えた。
同校の半澤俊和校長は「日頃から3か所ある門を施錠するなど学校として不審者の侵入を防ぐことを心がけている」と話し、「それでも起こったときにどう行動すべきなのか、生徒にとって考えるいい機会になった」と話していた。
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