市消防局が制作した火災予防絵本の原作者で、予防部長の 名取 正暁さん 保土ケ谷区在住 57歳
斬新な発想をかたちに
○…火災現場では、少し前までそこにあったはずの温かい生活が思い起こされ、胸を痛めてきた。「注意すれば防げる火災も多い」との思いで、次世代を担う子どもたちに防災の大切さを訴える絵本の原作を書き上げた。日頃から訴えることで救われる命がある―。東日本大震災の際に津波被害を受けつつも多くの子どもが無事だった「釜石の奇跡」の話で実感した教訓だ。「絵本は世代を超えて残るもの。就学前から伝えたら、その子が大人になった時にも心に残るのでは」
○…消防職員だった父に影響を受け、22歳で入庁。現場をはじめ、消防学校の教官、企画課など様々な職務に従事してきた。中でも開発途中だったみなとみらい21の都市計画や、市民の安全を守るため新たな発想で取り組んだ経験は、様々な切り口から考える姿勢を育んだ。「もしかしたら仕事で培ったものが、絵本のイメージを膨らませる発想の原点になったのかもしれないね」と笑う。
○…神奈川区出身の生粋のはまっ子で、三ツ沢公園のひょうたん池でザリガニ釣りや木登りをして遊ぶ活発な少年だった。中学生の時にギターの魅力に目覚めると、高校では軽音楽部に所属しバンドを結成。コンサートにも数々足を運び、伝説のロックバンド・クイーンやデビューしたてだったサザンオールスターズ、メジャーになる前のオフコースらの歌声に酔いしれる貴重な日々を過ごした。
○…趣味は一眼レフカメラでの写真撮影と、ウクレレ。自然の風景を撮るのが好きで、一年に一度は撮影のための旅行に赴き、息をのむような美しい情景をカメラに収める。「向き不向きより前向き」がモットー。消防人生の集大成に近づく今もなお、「最後までチャレンジ精神で臨みたい」
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