上大岡の飲食店と協力し、デリバリーサービス「上大岡Eats」を立ち上げた 新澤 聖樹さん 港南区大久保在住 43歳
街の飲食店を守るために
○…外出自粛が呼びかけられる中で大きな打撃を受けている外食産業。各飲食店では持ち帰りの対応などを始め、この苦境を乗り切ろうとしている。そんな中、上大岡駅周辺の店に声をかけてウェブから注文ができる配達サービス「上大岡Eats」を新たに立ち上げた。稼動1カ月で約10店が参加し、今後も増やしたい意向だ。「街の飲食店を支えてくれているのは地域の人たち。より便利なものにできたら」
○…自身も上大岡地区で8店の飲食店を経営している。従来から「隣近所の店とは競うよりも協力した方がいい」と考え、街全体の魅力を上げようとイベントを企画して他店と連携してきた。そのため、新サービスも素早く実現することができた。今はこの状況を乗り越えることが第一だが、「外食のあり方は大きく変わった。いろいろなことを見直さないといけない」と先行きを厳しく見据える。
○…日下小、笹下中、上郷高(現・横浜栄高)と地元で育ち、大阪の辻調理師専門学校に進んだ。人を喜ばせる仕事がしたいと進んだ道だったが、慣れない包丁さばきに苦戦し、アルバイトのまかないで食べ繋ぐような苦しい学生時代だった。卒業後は横浜のホテルに務め、そこから各種の飲食店で腕を磨いた。その経験を生かして地元・上大岡に戻り、20代後半で念願の「自分の店」を構えた。
○…配達サービスは需要の見込みが難しく、手探りでの試行錯誤の日々が続く。自ら三輪バイクに乗ってみて容器もすぐに見直した。「料理でいうと、冷蔵庫の材料でパパっと作るような工夫をするのが好きなんです」。未だトンネルの先を見通すのは難しい。だが、前向きなアイデアと行動力で、愛する地元を守る道を模索している。
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