「まち全体をミュージアムに」―。中区山手の西洋館を音声でガイドするアイフォン向けアプリケーションがこのほど、発表された。県内のクリエーターらが開発し、文章や写真、地図は(財)横浜市緑の協会が協力。アプリの旅行カテゴリで上位にランクインするなど、早くも話題となっている。
「横浜西洋館散歩」と題されたこのアプリ。アイフォンにダウンロードすると、自宅では西洋館の場所やイベント情報を閲覧できるほか、山手地区を訪問すると、現在地を検知し目的地に近づいたことを通知してくれる。目的の西洋館では音声と文章で情報を知ることができるほか、近隣のレストランやカフェ、「穴場」スポット、イベントの情報などを得ることができる。
開発したのは横浜・神奈川のクリエーターを中心としたアプリレーベル「オンザハンモック」。横浜在住で西洋館ファンの女性メンバーのアイデアがきっかけだった。レーベルの責任者、桑村治良さんは「実際に訪れてみると、山手のまち全体が一つのミュージアムだと感じた」という。一方で「見どころが点在しており、わかりづらい」とも。そこで美術館で作品の歴史や背景を説明する音声ガイドをイメージして開発がスタートした。文章や地図は、西洋館を管理する(財)横浜市緑の協会が全面協力し、約半年をかけて完成した。
先月半ばに発表されると直後には旅行(無料)カテゴリで7位にランクするなど、「ごく限られたエリアのナビゲーションアプリとしては異例」(桑村さん)という反響を呼んでおり「ユーザーや行政関係者から自分のまちのガイドも作ってほしいという声をいただいています」という。
作成に協力した山手テニス発祥館の渡辺鞠子所長は「大変面白い仕組みだと思う。若い人だけでなくガイドを読むのが難しい高齢者や障害者の方にも上手く利用して山手の散歩を楽しんでほしい」と話している。
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