神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
中区・西区版 公開:2012年7月19日 エリアトップへ

いのちの電話 つながりにくさ続く 相談員の確保が課題

公開:2012年7月19日

  • LINE
  • hatena
横浜いのちの電話には1日約60件の相談が寄せられる
横浜いのちの電話には1日約60件の相談が寄せられる

 民間ボランティア団体が運営する自殺予防のための電話相談「いのちの電話」がつながりにくい状態が続いている。昨年1年間で毎月10日の無料相談の日に通話できたのは、かかってきた全件数の約4%。「横浜いのちの電話」(保土ケ谷区)でも同程度につながりにくい状態だという。

 全国52カ所にある「いのちの電話」は毎月10日、自殺防止のためにフリーダイヤルで無料の電話相談を実施している。

 2011年度の実施報告書によると、のべ87万7996件の電話がかかってきたが、つながったのは3万7130件(約4%)。毎月実施になった08年度と比べると、かかってきた電話は約5倍に増えたのに対し、つながった件数は5561件減った。

 「横浜いのちの電話」事務局長の永野肇さんは、「フリーダイヤル相談の日だけでなく、通常の日でも同様に電話がかかりにくい」と話す。横浜いのちの電話は常時2〜3人が24時間体制で対応している。現在、登録されているボランティア相談員は245人で、03年度から32人減った。

 その一方、昨年度の相談件数は2万2051件で、過去10年を見ると、ほぼ横ばい状況。見方を変えると、現在の体制で対応できる限界値とも考えられており、つながりやすくするためには、相談員の確保が不可欠だ。横浜いのちの電話では毎年、相談員を募集しているが、40人の定員はなかなか埋まらないという。

研修1年 負担10万超

 相談員になるためには1年間の研修のほか、合宿などへの参加が必要だ。費用は基本自己負担で、最大10万7千円。さらに適正審査があるため、最終的に相談員に認定される人数は、応募時の半数になる場合もある。相談員の高齢化も進み、新しく入る人より、辞める人の方が多いのが現状だ。

 こうした現状を受け6月22日、総務省は「自殺防止に重要な役割を果たしており、支援が必要」とし、内閣府や厚生労働省に改善を勧告した。現在、横浜いのちの電話は市民からの寄付金や県・市の補助金で運営。市は施設を無料提供して支援する。

 永野さんは「資金面はもちろんだが、募集の告知をするなど相談員を増やすような支援にも力を入れてほしい」と広報面のバックアップに期待している。
 

中区・西区・南区版のトップニュース最新6

3団統合し新体制に

中消防団

3団統合し新体制に

大規模災害への備え強化

4月18日

障害者診療「限界近い」

横浜市歯科保健医療センター

障害者診療「限界近い」

二次機関拡充求める声も

4月18日

50年後 中・西区は増

横浜市人口推計

50年後 中・西区は増

南区は2万9千人減

4月11日

文化の発展担い60周年

横浜市民ギャラリー

文化の発展担い60周年

アートを親しむ場に

4月11日

連携で火災被害最小限に

南区の小中学生

連携で火災被害最小限に

冷静対応、消防署が感謝状

4月4日

「今昔かるた」が完成

西区

「今昔かるた」が完成

歴史や魅力の発信へ

4月4日

あっとほーむデスク

  • 4月4日0:00更新

  • 3月21日0:00更新

  • 2月15日0:00更新

中区・西区・南区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

ハープで名曲奏でる

みなとみらいホール

ハープで名曲奏でる 三浦市文化

4月27日にコンサート

4月27日~4月27日

中区・西区・南区版のイベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook