衆院選 自民2氏が圧勝で議席 民主前職は比当もならず
衆議院議員総選挙の投開票が12月16日に行われた。自民党が単独過半数を獲得する圧勝のなか、前職・新人の5人が争った神奈川1区(金沢区、中区、磯子区)では松本純氏(62)、前職、新人の3人が争った神奈川2区(西・南・港南区)では、菅義偉氏(64)といういずれも自民党の前職が、2位以下に大差をつけて当選を果たした。一方、両区の民主党前職は比例区での復活もならず、注目の第三極も思うように票を伸ばせなかった
神奈川1区
民主党が政権交代を遂げた2009年衆院選では小選挙区で涙を飲み、比例復活だった松本氏。前回獲得した約11万7000票は下回ったものの10万1238票で当選した。
松本氏は投票締め切りの午後8時前に選挙事務所に入り、支持者らと共に開票速報を見守った。そして8時5分過ぎ、事務所内のテレビに「当選確実」のテロップが流れると、事務所は一気に沸き返った。
松本氏は「責任の重さを痛感している。前回の大敗で自民党は生まれ変わった。今回の信任はその新しい自民党に寄せられたものと考えている。まずは震災復興と経済の再生、日米同盟の再構築、その上で社会保障制度の改革に取り組んでいく」と話した。
前回から6割以上票を減らした中林氏は、比例での復活当選もならなかった。中林氏は開票後、磯子区の事務所で「皆さまのおかげで、全力を尽くして気持ちよく戦うことができた」とさばさばとした表情で支持者らに感謝を述べた。
一方、第三極として注目を集めた日本維新の会とみんなの党は票が割れ、伸び悩んだ。みんなの党の山下氏は「投票率が低く、無党派層の上積みができなかった」と話した。
共産党の明石氏は「消費税増税反対」などの政策を掲げたが、政権への批判票を集めきれなかった。
1区の投票率は60・26%で前回から7・98ポイント減。中区は6・74ポイント減の56・31%だった。
神奈川2区
菅氏が自らの当選を知ったのは東京の党本部。南区の選挙事務所では、家族や支持者らが当選を祝った。当選から一夜明けた17日、午前7時前から上大岡駅前で報告を行い、本紙の取材に「全国、どこを回っても景気対策が重要だと感じた。あらゆる政策を総動員したい」と話した。また県連幹事長として県内小選挙区の立候補者が比例復活と合わせて全員当選したことには「3年3カ月間の地に這いつくばるような活動が実り責任を果たせた」と安どの表情を見せた。
一方、前回から大きく票を減らした三村氏は、比例での復活当選も果たせなかった。選挙期間中は自転車を使って移動し、若さを前面に出す選挙戦を展開したが、党に対する逆風をはね返せなかった。
三村氏は開票後、南区の事務所であいさつ。「力不足、努力不足だった」と支持者に頭を下げ、「次の選挙からは一生負けません」と巻き返しを誓った。
共産党の児玉氏は「原発ゼロ」などの政策を訴え、前回の同党候補より票を増やしたものの及ばなかった。
2区の投票率は59・24%で3年前の前回を9・06ポイント下回った。西区は8・28ポイント減の58・56%だった。
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