5月30日に神奈川県土地家屋調査士会の会長に就任した 岩倉 弘和さん 市内在住 53歳
神奈川の土地に向き合う
○…神奈川県内13支部883人の土地家屋調査士を束ねる。西区に事務局を構える同会で4年間副会長を務めたのちの就任で、周囲からの期待も大きい。「理事会のメンバーは若手も多く、それぞれ能力がある人ばかり。力を補い合い、行政とも連携を強めてこの仕事をより市民に親しみのあるものにしたいですね」と柔らかい表情を見せる。
○…家を新築する際など、土地や建物の測量・登記が必要なときに活躍する土地家屋調査士。「しょっちゅう利用するものではないからこそ、この仕事の認知を高め、信頼を得ていければ」と意気込む。同会では市民向けに相談会の実施や広報などを行う。「今後は依頼前にインターネットで事務所を調べる方が増えるでしょう。客観的に調査士の資質を判断できる仕組みを整えていきたい」と柔軟な姿勢をみせる。
○…鎌倉市に生まれ、祖父も父も土地家屋調査士だった。幼いころからその仕事ぶりを目にし、「炎天下でも汗だくになって地面を掘ったり。それでもミリ単位もくるわせてはいけない繊細な仕事。やりたくないと思っていました」と苦笑い。しかし大学に入学したころから次第にその魅力に惹かれ、猛勉強の末に24歳で国家資格を取得。以来この道一筋だ。「日中は外に出て、帰ったら図面をひいて。タフじゃないとできませんが、その業務の幅広さが魅力でもあります」と充実感をにじませる。また「土地の境界を見つけるのは、謎解きをするような感じで楽しいんですよ」とも。仕事と並行して、30代のころには青年会議所にも所属。夏祭りを取り仕切るなど、何事にも積極的な姿勢で周囲を巻き込み、引っ張ってきた。
○…趣味はスノーボードや急流を下るラフティングなど色々。「サーフィンやバンジージャンプにも挑戦したい」。現在も鎌倉に事務所を構えつつ会務にあたる忙しい日々だが、そのやる気としなやかさで神奈川の土地を切り開く。
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