中区・西区版 掲載号:2013年6月27日号
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6月公開の映画「犬と猫と人間と2」のプロデューサーを務めた 飯田 基晴さん 南区在住 39歳

「低い目線」は作品の根幹

 ○…「3・11」で被災した犬や猫に、牛・豚などの家畜。それらの動物にかかわるドラマを収めたドキュメンタリー映画「犬と猫と人間と2」の構成や編集、プロデュースを務めた。今回、初めてメガホンを執った宍戸大裕さんを、第一作目の監督としてサポート。2作とも、いのちの意味を問う主題は一貫する。

 ○…一作目を撮ることになったきっかけは、70代の女性からの依頼だった。自身の作品上映会で、「動物の殺処分を取り上げ欲しい」と、強い思いをぶつけられた。資金援助の申し出があったことや、年間40万頭がその対象になっていることを知り「断る理由がなかった」と制作を決意。2009年に公開し、テレビで取り上げられるなど大きな反響を呼んだ。「動物の殺処分は社会の問題、人間側の問題です」

 ○…大学生の頃、映画の世界に首を突っ込むも、才能に疑問を抱き「挫折」。そんな中、新宿駅周辺で暮らすホームレスの生活支援に関わるようになる。転機は98年に起きた「ダンボール村」の火事。親しくしていたホームレスが亡くなった。「まずは記録することが大切」と、カメラを回すように。アルバイトなどで生計を保ちながら02年、ホームレスの日常を追ったドキュメンタリー「あしがらさん」で監督デビュー。06年には「物事を低い目線で見つめていきたい」と、仲間3人で映像グループ「ローポジション」を設立した。

 ○…港南区出身で21歳まで横浜で過ごす。10年程の都内生活を経て、再び横浜へ。「弘明寺は暮らしやすいですね」と現在は妻と子の3人で暮らす。「子どもと過ごすひと時が息抜きになりますね」と笑った。

 ○…「動物の視点に近づくと社会の見え方が違ってくる」と、経済や人間中心の世の中に警鐘を鳴らす。ドキュメンタリーは「見たというより体験した感じ」と語り、現実の「知らない世界」を知るツールとして、その可能性を信じる。

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