日本の科学系博物館では初となる設計体験と3Dプリンタを組み合わせた宇宙船開発の体験コーナーが2月23日、三菱みなとみらい技術館にオープンした。内容は、月面資源採掘船の開発に挑戦する「スペース・プロジェクト」で、実際に設計した採掘船を3Dプリンタで出力することもできる。
日本初の取り組み
今回の新たな取り組みは、同館内の「トライアルスクエア」の一部を5年ぶりリニューアルしたもの。これまでは船や航空機の設計や操縦、自動車などの製作体験コーナーがあった。
リニューアルした新コーナーには、2種類の体験ブースがあり、12人が1チームとなって月面資源掘削船を設計する「ミッション・ラボ」、もう1つは、掘削船のエンジンやタイヤ、センサーなどの部品を自由に選び、自分だけの船を設計できる「カスタム・ラボ」がある(いずれも有料)。
「ミッション・ラボ」では、一人ひとりがタブレット端末を使い異なる部品の設計を担当。その過程は、すべて前面の大型画面に表示され、最終的に12人合作の掘削船が表示される。その後、掘削船を月面飛行させて未知の鉱物「エバリューム」掘削に向かうというアトラクション付き。
「カスタム・ラボ」では、親子などでオリジナルの掘削船を設計し、そのデザインを3Dプリンタで作成できる(8時間ほどかかるため後日郵送)。
「子どもに夢を」
この「スペース・プロジェクト」は2020年の近未来の設定となっている。同館によると、小学生がエンジニアになれる年齢を考えた設定という。
同館を運営する三菱重工は、宇宙開発の未来を切り開く月面利用計画を提唱しており、新コーナーでの体験を通して、「宇宙事業に関わりたいという夢を子どもたち与えられたら」(同館)と話している。
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