衆院2区(西、南、港南区)選出の菅義偉衆議院議員(67)が第2次安倍内閣で官房長官に就任して12月26日で3年が経過する。本紙は菅氏に単独インタビューを行い、就任後3年の感想や安倍内閣の経済政策、横浜市政の感想、地元への思いなどを聞いた。菅氏は「緊張感は全く変わっていない」と述べたほか、横浜市が検討しているIR(統合型リゾート施設)誘致に期待感を示した。
(聞き手/本紙・門馬康二、佐藤信彦)
重圧は当たり前
――官房長官になって間もなく3年。就任当初に比べて心境の変化は。
「緊張感は全く変わっていない。ただ、当初に比べて次から次へと重圧がかかってくるのが当たり前と思えるようになった。『何が起きても驚かない』という心構えになった」
――なかなか地元の横浜へ帰ることができない。
「就任以来、横浜で泊まったことは一度もない。地元の方に会えないのは一番辛いことだ」
――12月6日で官房長官の在任期間が歴代3位の1076日になり、1位の福田康夫氏の1289日も視野に入ってきたが。
「続けてきている間にそれだけの日数になったというだけで、特別な意識はない。何日やっても緊張や重圧は同じ。毎日、しっかり務めていくことに尽きる」
強い経済目指す
――安倍政権が最も力を入れてきた経済政策について、この3年間の成果は。
「アベノミクスにより、第2次安倍政権発足以降、国と地方を合わせた税収は約17兆円増え、有効求人倍率も23年ぶりの高水準になった。経済をしっかりさせることで、少子化、高齢化対策ができる」
――先日、2020年ごろまでにGDP(国内総生産)600兆円の実現を掲げたが。
「できるわけがないという人がいるが、実現可能だと思っている。デフレ脱却が見えてきた中、TPPや規制緩和により、強い経済を目指したい」
――横浜市政をどのように見ているか。
「林市長の取り組みを評価している。特に横浜市の待機児童ゼロへ向けた取り組みは、国の『待機児童解消加速化プラン』のモデルになったほどだ」
横浜のIRに期待
――横浜市はカジノを含むIR誘致の検討を進めている。
「IR推進法案はまだ成立していないが、日本全体を考えた時にIRは一つの起爆剤になる。首都圏の中で立地的に横浜はIRの候補地の一つになり得る。横浜市と県が協調して取り組むことを期待している」
――自身が誘致に取り組んだ米国・アップル社の研究開発拠点が来年、港北区綱島に完成する。
「世界の優良企業と言われるアップルが来ることで世界が横浜に注目し、関心が高まる。外国や国内企業誘致の優位性が高まる」
――ほかに横浜に期待することは。
「2020年の東京五輪・パラ五輪の前年にはラグビーW杯の決勝戦が横浜で行われる。これによって宿泊客も増えるはず。W杯は横浜にとって最高のシティーセールスになる」
新旧住民が融合
――選挙区である西区について感じていることは。
「市議だったころはみなとみらいには何もなかった。新旧の住民をいかに一つにしていくかが課題だったが、みなとみらいに住む人も西区民として馴染んできた」
――読者へメッセージを。
「横浜市会議員であったことを誇りに思い、負託に応えられるよう、しっかりと取り組んでいくので、見守っていただきたい」
中区・西区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>