横浜カントリー&アスレティッククラブ(YC&AC)で6月11日に120年の伝統を受け継ぐ3チームが参加した野球の交流試合が開催された。日本における野球の普及に貢献した歴史を持つ同クラブ。大会の名誉会長の村上雅則氏は試合を振り返り、「野球の歴史を現場で感じてほしい」と話した。
「フィールドオブドリームズ2016」と冠された同大会には、東京大学一誠会(野球部OB会)、Y校野球部OB会(市立横浜商業高校)、YC&ACの3チームが参加した。
東大、Y校、YC&ACこれら3チームの交流の起源は今から120年前にさかのぼる。1868年設立のスポーツクラブYC&ACは、外国人向けのクラブハウスで、当時はまだ日本になじみのなかった野球やラグビー、クリケットなど娯楽を楽しむ場所だった。そのYC&ACに第一高等学校(現東京大学)から熱心に試合の申し込みがあったという。そして1896年5月23日、当時YC&ACのグラウンドがあった現在の横浜スタジアム地で両チームの対戦が実現する。日本人が同クラブのグラウンドに入ることを許されていなかった中で、異例の試合となった。またこの試合の応援に訪れていたY校の生徒たちへ一高から1本のバットとボールが寄贈されたことがきっかけで、その年の12月、Y校に野球部が創設された。さらにこの試合はその後の日本における野球人気の火付け役になったという。
YC&ACの所属選手で大会の実行委員長を務める村上徹也さん(47)は「もう一度対戦を実現できて嬉しい。野球は言葉が分からなくても交流できるので、特に国内外の子どもたちに野球を知ってもらいたい」と話した。また大会の運営に携わったYC&ACの冨尾木裕介さん(32)は「野球以外にも様々なスポーツを日本に広めたというYC&ACの伝統を残しながら、このような交流を大切にしていきたい」と語った。
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