リコーダーの演奏補助シール「ふえピタ」を販売する中区太田町のアイディア・パーク=北村由佳代表=が、市の「販路開拓支援事業」に中区・西区から唯一認定された。北村さんは「選ばれて驚いた。広く学校で使ってもらえれば」と話した。
市販路開拓事業は、優れた商品・技術を生産ないし保有する事業者を、販路開拓支援の対象に認定する市の取り組み。認定された事業者は販促活動などの支援を受けることができる。
2012年度から実施されている同事業。今年度は市内26の事業者が応募し、6社が行政現場での活用が見込まれる新商品(行政課題解決型)、7社が社会課題解決に寄与する商品または技術(社会課題解決型)として認定された。
アイディア・パークが生産・販売を手がける「ふえピタ」は、行政課題解決型に認定された。同商品は医療機器などに使われるエラストマーという素材を用いた弾性のある半透明のシール。リコーダーの音孔(おとあな)に合わせて貼ることで、音孔をふさぎやすくし、息漏れによる音程のずれを防止する。手の小さな子どもや発達障害の子どもに、演奏する楽しさを感じてほしいという思いから開発された。
試作品製作に協力してもらえる会社を探し、「片っ端からメールした」という北村さん。その熱意が通じ、市内のエラストマー製品加工を得意とする会社からの協力を得た。10回の試作を重ね、15年9月に販売を開始した同商品は、テレビや新聞で紹介され話題に。障害を持つ子どもの親から「『シ』しか吹けなかったが、『ド』の音まで吹けるようになった」と感想を寄せられたことも。北村さんは「一人でも多くの子どもに『やればできる』という気持ちを持ってもらえれば」と話した。
今後は現在一人で運営するアイディア・パークを法人化し、学校での「ふえピタ」の更なる普及を目指す。
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