西区および中区で運転免許証を自主返納する高齢者が増加している。10月から高齢ドライバーによる重大事故の報道が相次いだことなどが影響しているとみられ、11月末時点で既に昨年1年間の返納数を上回っている。
西区を管轄する戸部警察署では、昨年1年間で204件だった65歳以上の高齢ドライバーの免許自主返納数が今年11月末時点で219件と既に昨年を上回っている。特に、10月までは月平均18件ほどだったが11月は32件に急増。同署では、10月末に港南区で軽トラックが集団登校の小学生の列に突っ込み、1年生男児が死亡した事故や全国で相次ぐ重大事故の報道を受けて高齢ドライバーの運転に対する危機意識が高まったのではとみている。中区の加賀町署でもこれまで月4・5件だった返納数が11月には10件と倍増。伊勢佐木署や山手署でも同様に増加傾向にある。
昨今、テレビや新聞などで高齢者の事故に注目が集まり、急増のイメージがあるが、実際は高齢者が加害者および被害者になるいわゆる「高齢者関係事故」は年々増加傾向にある。
高齢者の事故多発地域に
西区と中区は、県内で高齢者が関係する事故が多く、全事故に占める高齢者事故の割合が高い「高齢者交通事故多発地域」に2014年から指定されている。例えば西区では、全体の事故発生件数が2011年に522件だったものが15年には422件と減少する中、高齢者関係事故は11年130件、15年142件と増加し、全体の事故に占める割合は3割を超えている。各署は免許返納と合わせて個別訪問や交通安全講話などの機会を通じて事故防止への呼びかけを進めている。戸部署では「免許返納はお住まいの地域の警察署で申請できます。運転に不安を感じたら自主返納してほしい」と呼び掛けている。
中区・西区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>