中区の山手消防団(豊島世志男団長)が昨年12月20日、団員を大幅に増加させたとして総務大臣から感謝状が贈呈された。市内では旭区と戸塚区の消防団も受賞し、これが県内の消防団では初めての受賞となる。豊島団長は「今後も更なる団員増加をめざし、一丸となって取り組みたい」と意気込みを話した。
今回の総務大臣感謝状は、2015年4月からの1年間で消防団員数を相当数増加させ、地域防災力の向上に大きく貢献した消防団に対して贈呈されたもの。全国で22団が選ばれ、県内では初めての快挙となった。
特に山手消防団は団員数増加のほか、女性団員の入団が多かった団としても評価され、2部門で受賞した。
山手消防団の定数は210人だが、ここしばらくは充足率6割を切る状態が続いていた。そこで同団では一昨年から中消防署と連携して団員増加に力を入れ、分団長を中心に地域での入団促進活動を推進。その結果、団員数が2015年中に女性31人を含む56人増加しては177人に(16年4月1日付)。そして、その後も団員数を増やし、今年1月1日現在では185人と充足率88%を超えた。
また、新入団員に対してのきめ細かい指導のほか、昨年2月には中区内の加賀町、伊勢佐木、そして山手3消防団の女性団員が協力して初の合同訓練を行うなど、女性団員が活躍できるための環境づくりにも取り組んできた。
今回の受賞を受け、豊島団長らは柏崎誠副市長を表敬訪問。柏崎副市長は「各消防団が創意工夫をして団員確保に尽力していただき感謝しています」と述べた。豊島団長は「過去には市内で一番充足率が低い時期もあった山手消防団が今回のような評価を頂けたのは分団長や団員、そして中消防署の協力のおかげ。地域防災力強化のためにも、日頃の訓練を大切にし、今後も団員増加にも引き続き取り組んでいきたい」と話した。
山手消防団は1894(明治27)年、横浜市に3組(伊勢佐木・石川・山手)217人の消防組が編成されたことにはじまり、1948(昭和23)年には横浜市消防団の組織化に合わせて山手消防団となり、122年の歴史を持つ。山手、本牧、本郷町および臨海埋立地区など中区総面積の74%を管轄とし、重要文化財のある三溪園など重要施設も担当する。
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