発達障害の知識の普及や当事者の支援を行う 山田 梨絵さん 中区在勤 39歳
「障害理解し共に生きよう」
○…発達障害の当事者の声を届け、広く認識してもらう研修会を行う中区障害者自立支援協議会発達障害部会の部会長を務める。1月27日には発達障害の当事者の体験談を伝える研修会を開催した。「発達障害は目に見えるものではなく、当事者はずっと悩んでいます。どのようなものかを本人や周囲が理解することで、その人が自分の個性を伸ばして良い方向で人生を歩めるのでは」と穏やかに語る。
○…大学卒業後、民間企業で働き、結婚を機に退職。10年前に埼玉の通信制高校の事務として再び働き始める。「家から近かったし、高校生と関わることが新鮮だったから」と教育の世界に進んだ理由を語る。6年前から現在の松陰高等学校みなとみらい学習センターに勤める。実際に学校で働くと、「自分から話しかけてくる子どもが多くて驚いた」と話す。次第に不登校の子どもの多くが発達障害の可能性が高いという現状を知り、一方的に話しかけることもその症状の一つだと理解するように。5年前に家族支援カウンセラーの資格を取得するなど、本格的に発達障害の生徒たちを支援するようになる。
○…現在は学校の業務と部会の部会長に加え、不登校やひきこもりなどの教育問題に直面する子どもやその親を、行政・医療・福祉など様々な機関と連携してサポートするNPO法人「教育★ステーション横浜」の副理事長を務める。多忙そう見えるが、「話を聞くことで生徒が笑ったり、行動に変化が起きることが嬉しい。生徒や保護者と話すことが息抜きというか、活力になっていますね」と笑う。
○…まずは中区から横浜へ発達障害の知識を発信し広く認知してもらいたいと考える。「当事者だけでなく、その親も『自分の育て方が悪かったのでは』と悩んでいます。多くの人が障害を理解する架け橋になって、架け橋を少しずつ大きくしていければ」と真剣な眼差しで語った。
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