かつて市民の足として愛された横浜市電。その精巧な模型を自らの手で作ってしまった、愛すべき「市電模型おじさん」に「CIAL桜木町」の市電マップ広場で出会った。
いまの桜木町駅が明治5年に初代横浜駅として旧新橋駅と結ばれ、日本初の鉄道が開業した10月14日は「鉄道の日」。同広場ではこの日に合わせ、市電の模型が走る巨大ジオラマが展示された。
そこにいたのが中区元町在住の森田満夫さん(71)。今回走行した市電模型の作者だ。
ずっしり重い手のひらサイズの模型は真鍮製。市電に乗って通学していた高校2年生の時、模型店で買ってきた1枚の真鍮板に穴を開け、はんだ付けして作り上げた力作だ。
車体はクリーム色のボディーに青い横線が入った、大正13年から昭和39年まで走っていた「402号」と呼ばれるもの。窓の上にある「ビクター」の広告まで完全再現。レールの上で走らせると、ヘッドライトが光るのには驚きだ。丁寧な手入れで、半世紀以上たった今も稼働している。
「ギヤの遊びでガタゴト揺れるようになっちゃったんですが、本当の市電みたいでそのままにしておきました」と森田さん。普段は自宅に秘蔵している”幻の車両”が走る姿に、会場を訪れた子どもたちも興味津々な表情を見せていた。
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