緑色に彩られたアップライトピアノが中華街のローズホテル横浜1階、ブライダルサロンに飾られている。
このピアノは現在、全国で8台程度しか確認されていない「T・A・LEE―PIANO」の内の1台。
1920年から45年まで横浜市堀ノ内町(現南区)に所在した李兄弟ピアノ製作所で1920年代末から30年ごろに製造されたもの。静岡市在住の中山あおいさんが所有していたが、このほど横浜開港資料館の紹介によりローズホテルが譲り受けることになった。
中山さんはこのピアノを90年ごろに購入。その際に、黒から緑色に塗り替えた。
横浜華僑のピアノ製造史に光
幕末に外国人居留地が開かれた横浜では、イギリスやドイツなどのピアノ製造会社とともに中国系の会社も存在。彼らは上海でピアノづくりの技術を学び、横浜に進出してきたという。
開港資料館の伊藤泉美主任調査研究員は「横浜華僑のピアノ製造史に光を当てる一台と言える」と李ピアノを評価している。
同ホテルによると寄贈の話があった際、ピアノの名前が同ホテルの李宏道社長と同じ姓であることもあり縁を感じたという。マーケティング部の滝口裕美さんは「少しでも多くの方に見てもらいたい」と話している。展示場所はガラス張りになっており、外からも見ることができる。
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