横浜市こども植物園(南区六ツ川3の122、松本保典園長)がこのほど開園40周年を迎えた。
同園は1979年、国際児童年を記念して開園した市内唯一の植物園。植物遺伝学者である木原均博士(1893〜1986)の研究所の敷地約7割と建物が市に譲渡され、創設された。木原博士は日本で初めて「種なしスイカ」を発明するなど、様々な研究成果が知られている。
広さは約3ヘクタール(公開面積2・6ヘクタール)で、バラや野草、竹、薬草の各園のほか、ブドウやウメ、モモなど22種、カキは95品種130本を展示する全国で唯一の果物園がある。
平日は高齢者、週末は家族連れを中心に、年間約3万5千人が訪れ、これまでに延べ約14万人が来場している。現在は、指定管理者として横浜市緑の協会が管理・運営する。
同園では花や緑の育成に関する講座を開いてきた。これまでに「虫よけスプレーづくり」など親しみやすいものから、「実を大きくするにはどうしたらいいか」や草花の病気対策などの相談を受ける「緑の相談所」、幼稚園や小学校での出張指導、理科教材のマニュアル作成を教諭と共同で行うなど、市民の緑化活動を支援している。
8月まで記念展示
同園では40周年を記念し、過去の写真やパネルなどの記念展示を8月25日まで行っている。8月17日にはパンコムギに関する映画の上映と種なしスイカの試食会を行うなど、木原博士の功績も紹介する。
同園側は「市内でもまだ知らない方もいるので、多くの方に知っていただけるようにしたい」とし、今後も市内唯一の植物園として、魅力的な草花の展示や講座を通して存在を広めていく方針だ。
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