「地域をもっと知ってほしい」。そんな純粋な思いから西区戸部町の女子高校生がフリーペーパーを創刊した。地元の飲食店紹介や町内会会長のインタビューなどを掲載。冊子は小中学校やコミュニティハウス、区役所、警察署などに配布している。
フリーペーパーの名称は「I LOVE 笑店街」。A4判4ページのオールカラーで地域の印刷会社の好意により無償で630部を印刷した。8月20日発行の創刊号は、戸部大通り商店会を取り上げるとともに、旭日単光章を受章した御所山町会会長で西区連合町内会の金子勝雄会長のインタビューを載せている。
制作したのは西区戸部町の渡邊絵里香さん(18)。きっかけは高齢者に関わるボランティア活動だった。1年前、地域の老人会の集まりに参加し、食事の配膳やそこに集う高齢者の話を傾聴する活動を行った。その体験を通して渡邊さんは、ボランティアに同世代がほとんどいないこと、いわゆる「老々介護」の問題が切実なことを知った。その2点の気づきから、同世代にもっと地域を知ってもらいたいと思うようになったという。
若者、地域に関心を
取材や原稿執筆は7月から。写真はすべてスマートフォンで撮影した。表紙を飾るのは戸部大通り商店会・台湾料理金葉の看板メニュー「スーラータン炒飯」。昨年の市内商店街ナンバーワンを決める「ガチチャーハン!」企画で銀賞を受賞したメニューだ。金子会長のインタビュー原稿では、話し言葉や敬語など、校正作業に苦労したという。試行錯誤して完成させた冊子は自ら95点をつける自信作となった。
「若い世代は国際ボランティアなどスケールの大きな活動に目が向きがちですが、地域にももっと関心を持つべきだと思う」と語る。今後もまずは年1回の発行を続けていきたいと抱負を語った。
冊子は母校の戸部小学校、老松中学校、現在通う横浜清風高校をはじめ戸部警察署や戸部コミュニティハウス、西区役所や商店街にも配布した。
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